KDDIは3月28日、聴覚障がい者向けに、陸上競技でのスタート時の合図を光で通知する「聴覚障がい者用陸上スターターアプリ」の提供を開始した。まずはAndroidアプリを公開しており、同日より「au Market」でダウンロードできる。Google playでの配信は3月30日を予定しているという。
同社は、2015年9月に聴覚障がいを持つ生徒に対して、陸上スターターアプリの試作開発授業を実施していた。
KDDIによると、これまで陸上競技において、スターターピストルの音が聞こえにくい聴覚障がい者は、スタート時までスターターピストルを目視しなければならず、健聴者のように地面を向いた態勢でのスタート(クラウチングスタート)が困難だったという。聴覚障がい者における「光の合図」のスタート方法は、デフリンピックで採用されていたが、日本ではまだ十分な設備が整っておらず、光の合図による練習ができないことが課題となっていた。
今回提供を開始する「聴覚障がい者用陸上スターターアプリ」では、スタート時の合図を、ピストル音の代わりに光で知らせる。アプリをインストールしたスマートフォンを競技者の足元に置き、画面上でスタート時の合図を知らせることにより、健聴者の陸上競技者と同じように地面を向いた態勢でのスタート練習が可能になるとしている。
東京都立中央ろう学校 陸上競技部顧問の竹見昌久氏は、「これまで不利とされてきた陸上競技でのスタートについて、今回提供するアプリが全国の聴覚障がいを持つ陸上競技者にとって役立つことを願っています」とコメントしている。
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