ほかにも先端技術を用いた映像表現も展示していた。「加藤恵の表情(感情)の研究」と題したコーナーでは、プロジェクションマッピングによって加藤恵を投影しているのだが、とてもリアリティある表現で印象に残った。これは単に壁に投影しているのではなく、加藤恵をかたどった厚さ3cmほどのレリーフに投影しているもの。ぐっと存在感が増している上、多少角度を付けて見ても映像の繊細さと立体感が失われておらず、2次元のキャラクターを3次元で表現する手法のひとつとして活用できるのではと感じた。
もうひとつ印象に残ったのが「加藤恵のいる日常風景の研究」では、ブースの外壁に3つの丸窓があり、部屋の内部をのぞき見するような映像が映し出されていた。窓には時折加藤恵が現れ、こっちを見て去ってしまうというもの。
ここで使われている技術は“水槽プロジェクション”と呼ばれるもので、モニターではなく特殊なプロジェクションによって後ろから映像を投影させたもので、なおかつ水槽を通すことによって映像の繊細さと深みを出しているというもの。ここのすごさは、暗室ではなく明るい場所でもきれいに映し出されていたことだ。普通のプロジェクターで映し出される映像は明るい場所だと見えずらくなり、周りを暗くする必要がある。この技術を活用することにより、わざわざブースに暗室を設置する必要がなくなったり、日中の屋外でも利用できるといったシーンが想定されるという。
ほかにも歩く加藤恵にあわせてプロジェクターそのものを同期して動かすことによって、画面枠を飛び出して歩いて行く表現を行ったコーナーもあり、一見しててもそのすごさが伝わりずらいものでも、最新の技術や今ある技術の応用によって、表現の幅や活用が広がることを提示したものとなっていた。
ブース公開初日の26日には、安野さんがブースの見学と体験のために来場。特にめざましマネージャー 加藤恵のプロトタイプのグラフィックには感激していた様子。周囲の音響の都合で、なかなか安野さんの問いかけに反応しない場面も見受けられたが、問いかけに反応したときや、合成音声が混じったいくつかのセリフも違和感を感じさせなかったのか「すごい」を連発。スタッフの説明を受けながらほかの映像展示も見学し、さまざまな切り口で表現されている加藤恵の姿を見て常に驚きと喜びの表情を見せていた。最後にはブース外壁にあった加藤恵のシルエットにサインを残していた。
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