Googleのクラウドビジネスを率いるDiane Greene氏は米国時間3月23日、サンフランシスコで開催中の「Google Cloud Platform NEXT 2016」(GCP NEXT 2016)カンファレンスで、企業の最高情報責任者(CIO)らに向けて、「Google Cloud Platform」が最も魅力あるクラウドサービスになっていることをアピールした。
Google Cloud Platformは最近、いくつかの大手企業を顧客として獲得しており、その機能の充実とともに、価格の引き下げ競争でAmazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureとの互角の戦いを展開してきている。しかし、同サービスの優位性を大手企業に理解してもらううえで苦労を重ねてきている。
Googleはこのカンファレンスで同日、 Disney Consumer Products and Interactive Media(DCPI)とThe Coca-Cola CompanyがGoogle Cloud Platformの新たな顧客となることを発表した。
Greene氏はGoogle Cloud Platformが選ばれる理由として以下の3点があると確信していると述べた。
今回の発表は、SpotifyとAppleがGoogle Cloud Platformを社内で導入していくという大きな取引の締結発表から数カ月も経たないうちに行われた。ここで、The Coca-Cola CompanyはAWSの顧客でもあり、AWSの申し子とも言えるNetflixはGoogle Cloud Platformの顧客でもあることを述べておくべきだろう。つまり、この分野はゼロサムゲームになっているわけではないのだ。
新規顧客の獲得とは別に、GoogleはGoogle Cloud Platformの強化を推し進めてきており、最高経営責任者(CEO)Sundar Pichai氏は最近、同サービスが「大規模な配備にも十分利用できるようになった」と述べている。
また同カンファレンスでは、Googleのクラウドプラットフォーム担当バイスプレジデントであるBrian Stevens氏が「Google Stackdriver」のベータ版を発表している。これは、監視機能やログ機能、診断機能を統合して提供するツールだ。これによってGoogle Cloud Platformを横断した運用性の向上が期待できる。なおこのツールはAWSアカウントの管理にも使用できる。
さらに、Google Cloud Platformの大企業向け新機能として監査ログ機能や、アイデンティティおよびアクセス管理(IAM)ロールが発表されたほか、「Google Compute Engine」および「Google Cloud Storage」では顧客が暗号鍵を提供する機能も発表された。なお、この暗号鍵提供機能は、Compute Engine向けはまもなく一般提供される予定であり、Cloud Storage向けはベータ段階となっている。
同カンファレンスの初日には、データと機械知能についても取り上げられ、新たに「Cloud Machine Learning」プラットフォームや「Google Cloud Speech API」も発表された。
「BigQuery」サービスにも新機能が追加された。また、「Subnetworks」といった新たなクラウドネットワーキングツールや、仮想プライベートクラウドツール、「Google Cloud Router」「Google Cloud CDN」も発表された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス