ここ数年、アナログレコード人気が復活している。アナログレコードは2005~2006年を底に、過去10年は右肩上がりで市場を拡大。この現象は米、独、英国など世界的に見られる。アナログレコード販売を支えているのは中古レコードだが、人気アーティストが限定盤としてアナログレコードを発売する動きもあり、生産金額も上昇傾向にある。
アナログレコード人気に後押しされ、注目を集めているアナログレコードプレーヤーに、独自開発のアームとサウンドリューニングを施した新製品「PS-HX500」(HX500)がソニーから登場した。発売は4月16日。税別価格は6万1000円になる。
ソニーではUSB端子でPCと接続ができるアナログレコードプレーヤー「PS-LX300USB」(税別価格:2万7000円)を発売しており、HX500はその上位機にあたる。USBによるPC接続などの機能性はそのままに、ハイレゾ品質で録音、保存ができる機能を新たに搭載した。
HX500では、WAV 44.1kHz/48kHz/96kHz/192kHz(16bit/24bit)と、DSD 2.8MHz/5.6MHzによるハイレゾフォーマットによる録音に対応。専用のPCアプリ「Hi-Res Audio Recorder」をサポートページからダウンロードすることで、楽曲の録音、編集ができる。
録音は等速になり、取り込んだ楽曲にアルバム、アーティスト、曲名などに書き込みが可能。曲ごとにタイトルを分け、デジタルデータとして扱える。
本体には、アナログからDSDへのネイティブ変換に対応したADコンバータを搭載。44.1kHz PCMとDSD用と、48/96/192kHz PCM用のマスタークロックに独立した2つの水晶発振回路を搭載し、どのデジタルフォーマットでも純度の高いマスタークロックをADコンバータに供給できる。これによりアナログレコードの再生音に忠実なハイレゾフォーマットを作成することが可能だ。
シェルとアームを一体型にした新設計のアームを採用。シェル部の強度が高くカートリッジの支持が安定するデザインで、音の正確な読み取り、良好なステレオバランスが得られるとのこと。一体型にすることで歪みを抑え、高音質再生を追求する。
カートリッジはMM型で、基本的に交換には対応しておらず、交換針はソニーサービスでの注文になる。
本体キャビネットには30mm厚の音響用MDFボードを採用したほか、ソニー製のAVアンプなどにも採用されている偏心インシュレータを装備することで、高い制振性を実現。プラッターにはアルミダイキャスト、新設計の5mm厚の専用ラバーマットも備える。
サイズは高さ104mm×幅430mm×奥行き366mmで、重量約5.4kg。ソニーでは、アナログレコードをハイレゾフォーマットで保存することで、宅内、宅外問わず楽しめるとしている。
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