Opera Softwareは米国時間3月10日、広告ブロック技術をウェブページレンダリングエンジンに内蔵した新しいバージョンのデスクトップウェブブラウザを発表した。
Operaによると、この広告ブロック機能は、同社ブラウザの新しいデベロッパー版に現在搭載されており、同社の独自のテストにおいてウェブページの読み込みを劇的に速くしたという。同デベロッパー版は現在、ダウンロード提供されている。
Operaは、今回アプローチを変更したのは、広告や追跡によって速度が低下しているウェブにおいて、より良いユーザーエクスペリエンスを提供するためだと述べた。
Operaのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントを務めるKrystian Kolondra氏は声明で、「広告は、多くのサービスをユーザーに無料で提供することを可能とし、インターネットを促進している。しかし、われわれの新しい調査によると、ほとんどのウェブページが現在、過剰な広告と細かい追跡によって著しく重くなっている」と述べた。
「われわれはこれを許容しない。ウェブを、われわれユーザーすべてにとってより快適な場所にしたいと思う」(Kolondra氏)
ノルウェーを拠点とするソフトウェア企業であるOperaによると、「Opera」のデスクトップデベロッパー版でこのオプションを有効にすると、有効にしない場合と比べてウェブページの読み込みが90%高速になるという。
また同社は、この内蔵機能がサードパーティーの広告ブロック用ブラウザエクステンションよりも平均で40%高速であるとも述べた。
Operaによると、これだけ速度が向上するのは、同社の広告フィルタリングがウェブレンダリングエンジンのレベルで実行されるためだという。このレベルでは、ブラウザ自体がウェブページの読み込み処理を完全に制御することができる。プラグイン式のブロック用エクステンションは、この実行レベルにアクセスできない。
Opera独自のテストでは、人気の高い66の異なるウェブページの読み込み時間を同社ブラウザと、「Google Chrome」および「Mozilla Firefox」(ともに人気の高い「Adblock Plus」エクステンションプラグインを装備)とで測定し、比較している。
またOperaは、同社の新しいブラウザを「Microsoft Edge」とも比較してテストした。Microsoft Edgeにはまだ、広告ブロック用エクステンションが提供されていない。各ウェブページに対し、実際の使用状態をシミュレーションするために、ページキャッシュを空にすることなく15回テストを実施した。テストは、最新の「Windows 10」搭載PC上で実施されている。
同社によると、広告ブロックソフトウェアの利用は、2014年第2四半期から2015年第2四半期の間に世界中で41%、米国では48%増加しているという。それらのユーザーの98%は、PCユーザーだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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