技術企業が2016年に仮想現実(VR)チームを持たないとすれば、それはひどく時代に乗り遅れていることになる。少なくとも世界のソーシャルネットワークや携帯端末メーカーを見ると、そう感じさせられる。
Amazonも、新たに仮想現実分野に参入するようだ。UploadVRが見つけた求人広告によって明らかになった。ワシントン州シアトルを拠点とする同社は、Amazon Videoに所属する仮想現実チームを統括するシニアソフトウェア開発マネージャーを募集している。
仮想現実はこれまでのところ、顕著な技術トレンドの1つとなっているが、関心の大半は、「Oculus VR」や「HTC Vive」などのしゃれた新しいヘッドセットに寄せられている。それらはまもなく消費者に提供される予定で、消費者はさまざまなデジタルの世界やエンターテインメントの形態に没入できるようになる。そしてそれこそ、Amazonが参入を図る分野である。
同社は現時点では、ハードウェアにはあまりこだわっていないようだ。それよりも、動画コンテンツ用の没入型プラットフォームの構築に狙いを定めている。Amazonの動画ストリームサービスには、「Netflix」や「Hulu」といった多数の競合サービスがさまざまな市場に存在する。同社は、2010年に設立したAmazon Studiosが制作するオリジナル番組によって既に差別化を図っているが、将来にも目を向けており、その将来の中にVRがあると考えている。
求人広告には、「未来は、受動的な2D体験に限定されない」と記されている。「仮想現実チームは、没入型のストーリーテリング用のプラットフォームとインターフェースを考案して構築する。これには、仮想現実体験用の入力および再生プラットフォームが含まれる予定である」(Amazon求人広告)
求人広告は十分に明瞭で、Amazonの意図を隠す謎やたくらみに包まれた様子はない。同社の広報担当者は、さらに詳しい情報を提供することを拒否している。
同社は主に、小売、ストリーム、配送サービスで知られている。この「プラットフォーム」における同社最大の目的は、消費者が電子書籍をAmazonで購入するのと同じように、VRもAmazonで体験するよう促すことになるであろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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