IntelがMobile World Congress(MWC)2016を利用して、多数の製品とパートナーシップを発表した。5Gとモノのインターネット(IoT)に向けた動きの中で、自社を重要なプレーヤーとして位置付けることが狙いだ。
Intelは、コンピュータ、IoT、モバイル端末、さらにはスマートシティや自動運転車の接続性を向上させるため、Ericsson、Nokia、LG、Verizonの各社と提携することを明らかにした。5Gワイヤレスネットワークの開発、試験および最終的な配備のスピードアップを目指すとしている。
Intelのコミュニケーション&サービスグループ担当コーポレートバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるAicha Evans氏は、バルセロナで開催のMWCで、「5Gは、こうしたネットワークに重要な転機となり、時代を先取りするために不可欠な技術だと考えている」と語った。
Intelは、Ericssonと連携し、5Gネットワークをめぐる共同試験に参加する計画だ。また、「未来のワイヤレスネットワークに必要なデバイス接続要件を満たす」ため、Nokiaと協力して5G無線技術にも取り組む。
Intelは5Gを重要視しており、Evans氏によると、その理由は、この技術がコンピューティングにおける「ファンダメンタルシフト(根本的変化)」の表れであり、同社がそれに対応することを望んでいるためだという。
「単なるパーソナルなコンピューティングプラットフォームの問題というより、コンピューティングによって接続できるあらゆるもの、そして、それらをどのように接続するかの問題だ」(Evans氏)
IntelがMWCを利用して、「IoTのために設計したコネクティビティソリューション」とする製品や提携を発表した背景には、同社が5Gや、スピードと効率のより高いワイヤレスネットワークで先鞭をつけたいという思いがある。
これらの製品には、「高度なセキュリティ機能を実現できる自動車向けアプリケーション」を対象とするワイヤレス通信プラットフォーム「Intel Atom x3-M7272」のほか、モデム「Intel XMM 7120M LTE」が含まれる。Intelは、同モデムがマシン間通信(M2M)アプリケーション向けとして、また「広範な」IoT使用事例にコネクティビティを提供する上で「理想的な」製品だと説明している。
基本的には、Intelは今回、できるだけ多くの種類のコネクテッドデバイスに対応できる新しいタイプのモデムを提供しようと試みた。その理由として、「コネクテッドカー、ウェアラブル、エネルギー管理、あるいはスマートビルディングを見ると、それらをターゲットにした専門のソリューションを用意することが重要なことが分かる」とEvans氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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