2015年夏、独立したばかりのPayPalがModestというシカゴに拠点を置く新興企業を買収した。PayPalとModestはその後の6カ月を費やして、Modest共同創設者のHarper Reed氏が「楽しくて集中的」と評した製品開発作業に取り組んだ。
そして今回、両社はついにその成果を発表した。「PayPal Commerce」だ。
PayPal Commerce(現在、クローズドベータ段階)は一連のAPIを通して、Modestのコンテクスチュアルコマース(購入ボタンとしても知られる)テクノロジを大規模なPayPalにもたらす。
コンテクスチュアルコマースとは、消費者にインターネット上で即座に購入を実行するよう促すツール群を表す包括的用語だ。
PayPalの考えでは(さらに言うなら、ほかの複数のテクノロジ企業も同じ考えだ)、購入ボタンを設けることで、これらの購入が実行される可能性ははるかに高くなる。
そこで、PayPal CommerceはModestテクノロジを統合することで、ブログや広告、電子メール、ソーシャルメディアなど、消費者の目に触れるさまざまな場所に購入ボタンを挿入するドラッグ&ドロップ機能を小売業者に提供する。
Reed氏はブログ投稿で「PayPal Commerceは、小売業者がオープンな分散型コマース体験を提供できるようにするインフラストラクチャで、これはPayPalとBraintreeにしか提供できないものだ。PayPal Commerceは、パートナーが多種多様なコンテクスチュアルコマース体験を作り出すためのサービス群、小売業者が自らのウェブストアの境界を越えて消費者にリーチおよびエンゲージするためのツール群を提供する」と述べた。
現在のところ、PayPalは同プラットフォームのパフォーマンスとユーザーベースの拡大に取り組んでいるようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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