チケットの再販を手がけるStubHubが15年の歴史で初めて、興行チケットの通常販売を開始する決定を下した。
eBay傘下のStubHubは米国時間2月8日、プロバスケットボールチームPhiladelphia 76ersの公式チケットパートナーになり、同チームから直接委託された興行チケットの販売と個人が所有するチケットの再販の両方を手がけることを発表した。提携はNBAの次期シーズンが開幕する10月より開始される予定で、StubHubのユーザーは76ersの一次チケットと二次チケットの両方を同じ画面上で比較して購入できるようになる。
今回の動きには、単に誰かの不要なコンサートチケットやスポーツイベントチケットを購入できるだけのマーケットプレース以上のサービスを提供したいという同社の願いが反映されている。ファン間での売買をより安全で合法的なビジネスにしたオンラインチケット再販マーケットプレースのおかげで、人々が昔のように再販チケットを白い目で見ることはなくなった。一次チケットと二次チケットを1カ所に並べて表示することで、消費者の選択肢が増える。それは、人々が望むチケット購入方法も暗示している。
今回の動きは、ライブイベントの興行チケット販売分野の先頭を走るLive Nation EntertainmentのTicketmasterにStubHubが後れを取らないためにも有効だ。Ticketmasterは、「Ticket Exchange」と呼ばれるファン間のマーケットプレースの開発に取り組んでおり、メインウェブサイトに一次チケットと二次チケットを一緒に掲載することも増えている。Ticketmasterは再販に関してStubHubより多くの制限を設けており、Ticketmaster.comで購入されたチケットの再販のみを許可している。
確かに、StubHubでは多くの興行チケットが販売されている。StubHubはオープンマーケットプレースなので、コンサート会場やスポーツアリーナは余ったチケットを同サイト上で売ることができる。StubHubは一部のスペシャルイベントの興行チケットも販売している。例えば、1月には、Jennifer Lopezさんのショーのプレミアムチケットを販売する提携を結んでいる。76ersとの提携がこれまでと大きく異なるのは、StubHubが必要に応じて在庫を売りさばくマーケットプレースや1回切りのパートナーとしての役目を果たすのではなく、同チームのほぼすべてのチケット販売を手がけることだ。
2016年、StubHubは76ersとのパートナーシップの拡大に注力するが、2017年には、より多くのスポーツチームやミュージシャンの興行チケット販売にも着手したいと考えている、とStubHubのパートナーシップ&ビジネス開発担当幹部Geoff Lester氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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