パナソニックは2月4日、多言語翻訳や暑さ対策など、2020年とその先の未来に向けて開発している技術やソリューションを提案する展示会「Wonder Japan Solutions」をプレス向けに公開した。
Wonder Japan Solutionsは、新たな製品やシステムの開発にあたり、コラボレーションなどを目指す企業向けに実施している展示会。2015年に続き2度目の開催になる。今回は多言語音声翻訳機で、多くの人に一度に情報を伝えられるメガホン型の「メガホンヤク」が登場したほか、手持ちのタブレットに装着することで多言語翻訳が可能になる「スピーカーマイクユニット」などが登場している。
パナソニックのビジネスソリューション本部東京オリンピック・パラリンピック推進本部本部長である井戸正弘氏は「さまざまな企業からコラボレーションや協業のオファーをいただき、現在30社以上のパートナー企業と事業化に向けた共同開発、実証実験を行っている。1964年に開催された東京オリンピックは、ハードを中心にレガシー形成がなされた発展途上型のオリンピックだった。2020年は先進国家型のオリンピックとして、ハードにソフトやサービスも組み合わせたレガシー形成が必要になる」と、新たな取り組みについて話した。
パナソニックが提供するソリューションは、
――の5つ。これらの最新テクノロジで、東京都が抱える交通利便性やアクセシビリティ、コミュニケーションといった課題解決に取り組む姿勢だ。
また、前回のWonder Japan Solutionsでは、外国人観光客を中心にしていたが、今回の展示では障がい者、高齢者、地方など、対象を広げていることが大きな変化になっている。広い視野を持つことで、より暮らしやすいインフラ整備を目指す。
会場には、歌舞伎俳優の市川染五郎さんが登場し、井戸氏とトークセッションを行った。市川さんは、歌舞伎俳優のモーションデータと一般ユーザーの360度3D写真を合成し、プロそっくりに踊る動画を生成できる「なりきり動画ソリューション」に、踊りのデータを提供している。「歌舞伎は真似につきるが、先人の記録があまり残っておらず、わずかな資料から動きやセリフ回しを研究する。今回のような技術を使えば、詳細な分析ができる」とコメント。展示会場全体を見た感想として「ワクワクして夢に描いたことが現実になると感じた」と感想を話した。
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