スカパーJSATは2月4日、2016年3月期第1~3四半期(2015年4~12月)累計の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0.7%増の1234億6600万円、営業利益は同5.5%増の185億6000万円となった。宇宙・衛星事業の売上増により増収となったほか、有料多チャンネル事業のコスト効率化が増益に結びついた。経常利益は同5.5%増の185億5400万円、四半期純利益は同6.2%減の121億3400万円。
第3四半期(10~12月)の売上高は417億1000万円、営業利益は76億8900万円、経常利益は76億7000万円、四半期純利益は50億9900万円になる。
有料多チャンネル事業では、「加入料0円キャンペーン」「スカパー!/スカパー!オンデマンド 10日間無料放送キャンペーン」を実施したほか、4Kチャンネルを現在の「スカパー!4K映画」「スカパー!4K総合」に、1チャンネル追加することを発表するなど、加入者獲得施策を実施。第1~3四半期累計での新規加入件数は前年同期比1万6395件増の32万1336件、解約件数は同24万5016件減の43万6632件となった。
今後は、Jリーグやプロ野球が開始されるスポーツシーズンにあたるため、開幕戦やキャンプ中継、さらに2015年から人気を維持するラグビー中継などを手がけていくほか、オリジナル連続ドラマ「螻蛄(けら)」は4K、HDRにて放送する。
PCやタブレットから契約チャンネルのコンテンツを視聴できる「スカパー!オンデマンド」については、2015年12月末時点で累計登録者数は57万330件。スカパーJSATホールディングス代表取締役社長である高田真治氏は「2015年度末で65万件の登録者数を目標にしているが、およばないまでもかなり近づけると考えている。このサービスの位置づけは、契約しているチャンネルのコンテンツをいつでもどこでも視聴できることで、満足度を向上し、ARPU増、解約防止につなげること。チャンネルごとにリニアに編成できる強みをいかし、競合する映像配信サービスと差別化を図っていきたい」と意欲を見せた。
一方、宇宙・衛星事業では、将来4K、8K放送で利用される予定の左旋にも対応した右左旋対応BS、110度CS+プレミアムサービス(124/128度)受信可能なマルチ衛星アンテナを開発中であることを明らかにした。
国内市場としては、コンサート映像など非映画デジタル素材を映画館で上映する「ODS(Other Digital Stuff)」を現在の2Kから4Kにも対応していくとのこと。シネマコンプレックスやライブ会場に衛星受信アンテナと4K受信機器を設置することで、衛星を介した4K映像によるODS利用を促進していくとのことだ。
2016年3月期通期の業績については、売上高1680億円、売上高230億円の前回予想を据え置いている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス