目指したのは“エモーショナル”な音--Bluetoothスピーカ「Beats Pill+」のこだわり

 今や絶大な人気を誇るオーディオ機器ブランドのBeats by Dr. Dre(Beats)。スタイリッシュなデザインで若者を中心に注目度が高まっている。そのBeatsからBluetoothスピーカの新モデル「Beats Pill+」が1月15日に発売された。Beats Pill+は「Beats by Dr.Dre Pill」の後継機で、さらなる音質と使い勝手を目指したモデルだ。


全体的なデザインは前モデルを踏襲しつつ、前モデルの円筒形から底面と天面がフラットなデザインに変更。安定感が増している

携帯性と高音質を両立できるギリギリの“サイズ感”

 前モデルはデスクトップなど、据え置きでの使用を想定していたが、外に持ち出して使うユーザーが予想以上に多かったことが判明。それを踏まえ、Beats Pill+もモビリティを重視して設計されたという。サイズは前モデルよりも大きめとなっており、携帯性は若干落ちているが、これも、実際に使っているユーザーが、Beatsが想定していたリスニングスペースよりも大きな空間で聴いていることが確認されたため、より高音質の必然性を感じたからだ。携帯性と音質を両立するためのギリギリのサイズ感となっている。

 Beats Pill+には、トゥイータとウーファをそれぞれ2つ搭載した構造で、今までのBluetoothスピーカでは難しかったレンジ幅を広げることに成功している。レコーディングスタジオと同じ音質というわけにはいかないまでも、それと同じシステムを使うことで、レコーディング時に近い音質を再現できるようにしたとBeatsは語っている。

 高音質というとハイレゾを意識せざるを得ないが、Beatsにとって、それは重要ではないという。各メーカーや音響関連が提唱しているハイレゾの基準は人間の可聴域を超えている部分もある。Beatsでは技術を研ぎ澄ませることに加え、エモーショナルな部分、特に音楽プロデューサーが表現したい音質そのものの再現力に着目している。

 Beats Pill+は、前モデルのデザインを踏襲しつつ、使いやすさにこだわっている。前モデルは操作部が曲面上に設置してあったが、今回は上面に集め、ボタン操作を簡略化している。電源が入った状態で、再度電源ボタンを押すと、インジゲーター表示により電池残量もわかるようになった。

 Bluetoothの性能も向上し、接続距離も大幅に伸びた。最大12時間の連続使用ができる大容量バッテリは、モバイルバッテリとして、スマートフォンやタブレットなどに、給電することも可能だ。

  • 電源の横にインジゲーターを配備。電源オン状態で電源ボタンを押すと、電池残量が確認できる

  • 充電はライトニングケーブルを使用(右の端子)。Bluetooth非対応機器の端末でも音楽再生ができるようにミニプラグも用意(中央端子)。スマートフォンなどにUSB給電が可能なUSB端子(左の端子)

  • スピーカネットの下には、2つのトゥイータと2つのウーファを完備。小型ながらダイナミックな音質で臨場感溢れる音場を構築する

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