キヤノンは1月12日、5000ルーメンの明るさを実現した4Kプロジェクタ「4K500ST」を発表した。同社初の4Kプロジェクタになり、業務用モデルとして取り扱う。発売は4月中旬。想定税別価格は600万円前後になる。
4Kプロジェクタは同社のプロジェクタモデル「パワープロジェクター」シリーズの最上位モデル。2015年に9月に開発を発表しており、その後「Inter BEE 2015」やプライベートショーなどで展示していた。
4096×2400ピクセルの4K画質再生と5000ルーメンの明るさを確保しながら、独自の光学システム「AISYS(エイシス)」により、高さ175mm×幅470mm×奥行き533.5mmで、重量約17.6kgを実現。高輝度タイプの4Kプロジェクタでは、世界最小、最軽量になる。
4096×2400ピクセルのLCOSパネル3枚と自社開発の映像エンジンを組み合わせることで、高精細な4K映像投映を実現。高速画像処理技術により、60pでの4K動画を投写でき、HD映像についてはアップスケーリング処理をすることも可能だ。
12群16枚からなる新開発の短焦点ズームレンズを採用。外径79mmの研削非球面レンズを含む大口径非球面レンズ2枚、UDガラス2枚を使用し、臨場感あふれる映像を投写する。
キヤノンの交換レンズ「EFレンズ」の中でも最高水準の性能を追求した「Lレンズ」同様に1本の赤いラインを施したレンズデザインを使用。100型スクリーンに最短2.2mから2.9mの範囲で投写ができる。
複数のプロジェクタの映像をつなぎあわせて投写する「エッジブレンディング」機能や、小さな色ずれを0.1画素単位で電気的に補正する「サブピクセル補正」、ユーザーが調整した5点を元に、ズームやレンズシフトを加味して色収差を補正する「5点調整」など、プロ仕様の機能を充実。上下方向±60度、左右方向±10度のレンズ不シフトにも対応し、多様な設置が可能だ。
映像入力はDVI-D端子を4系統、HDMI端子を2系統装備。5Wのモノラルスピーカも内蔵する。
キヤノンでは、2015年のビジネスプロジェクタ市場を世界で約700万台、国内で約18万5000台と見込んでおり、2016年には世界で約736万台、国内で約19万台に拡大すると予測。4K500STは、美術館や博物館、大会議室、デジタルサイネージ、プロジェクションマッピングなどへの用途に対応する。
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