JVCケンウッドは1月8日、JVCブランドから「D-ILA」デバイスを搭載した業務用リアプロジェクションシステム「LY-HDR36-4/HDR36-2」を発表した。明部での白飛びや暗部での黒つぶれのないHDRに対応する。発売は1月下旬。両機種ともに想定税別価格は400万円になる。
D-ILAは、JVCケンウッドが独自開発した高精細反射型デバイス。JVCブランドのハイエンドプロジェクタなどに採用されている。LY-HDR36-4/HDR36-2では、D-ILAデバイスと偏光性能を高めた新ワイヤグリッド採用の光学エンジンとの組み合わせにより、コントラスト比4万対1を実現した。
輝度が4500カンデラ/平方メートルのLY-HDR36-4と、2800カンデラ/平方メートルのLY-HDR36-2の2機種をラインアップ。これまでダイナミックレンジの狭いディスプレイでは明暗部の輝度差が広いHDR映像を再現することは難しいとされてきたが、D-ILAによる高輝度と広いダイナミックレンジの実現、DCI-P3の広色域にも対応するHDRリアプロジェクションシステムとして開発したという。
通常の8bit階調に加え、「HDMI Deep Color」に対応した10bit階調、12bit階調による映像再現を実現。独自の解析と、信号処理技術により、スクリーン中央の輝度を落とすことなく、周辺の輝度を上げることで、輝度ムラを改善し、画面全体を均一に表示できるとしている。
画面サイズは36型で、前面スクリーンは着脱が可能。オプションとして明るさや光沢の有無が選択できるスクリーンも用意する。サイズは高さ906mm×幅803mm×奥行き730mmで、重量約67.8kg。放送局・映像制作におけるHDR編集用のマスタリングモニタや美術館・博物館・ギャラリーでの展示モニタなどでの使用を想定している。
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