ウェブメディア制作「CINRA」がアジア展開を強化--杉浦代表の手応え - (page 2)

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若者文化をキーワードにアジア展開を加速させる

——そうした営業活動の経験から生まれたのが、2015年6月にリリースした旅行ガイド「HereNow(ヒアナウ)」ですね。アートや音楽のイベント情報など、カルチャーが好きな人向けに日英2言語で展開しています。

 海外展開を成功させるためには日本食などのわかりやすいコンテンツを扱うか、日本人であることは全く関係なくフラットに展開できるものの二極しかないと思いました。

 HereNowは後者の考え方です。旅行産業は訪日観光客の増加が注目されていますが、LCCの活性化や貧富の差の縮小もあって、アジア全域での人の移動はより活発になるはずです。そのためHereNowは、日本を中心にアジアのさまざまな都市に横展開しています。今は日英だけですが、対応言語も増やしていくことで、弊社の価値を国際的に高めていくことができると考えています。


旅行ガイド「HereNow」のシンガポール版サイト

——国内は東京、沖縄、京都。海外はシンガポール、台北の計5つの地域の情報を扱っています。運営体制とビジネスモデルを教えてください。

 東京本社の日本人スタッフが主導となり、各地域で発掘したデザイナーやキュレーターなどのクリエイターたちと提携してコンテンツの制作をしています。2016年にはバンコクと福岡に拡大予定で、アジア地域ではほかにもジャカルタ、ソウル、上海を視野に入れています。2年から2年半を目標にPV数を伸ばして媒体価値を高め、アプリやタイアップ広告などによる広告収入により黒字転換する計画です。

——都市の選定は何を基準にしていますか。

 その国独自の若者文化が育っているかどうか。たとえば、シンガポールで私の好きな場所に、HereNowでも紹介しているカフェレストラン「Potato Head」があります。店内は自由にペインティングされていて、いつも若者たちで賑わっている。また、このお店があるケオン・サイク・ロードは昔ながらの小汚いパブや飲食店もあれば、モダンなカフェバーもあり、新旧入り交じった独特の雰囲気があります。

 一般的にシンガポール旅行というと、マーライオンやマリーナベイサンズ、アラブストリートなどの観光地が有名ですが、こういう場所の方が実はシンガポールのリアルな姿なのかもしれない。旅をする人たちが紋切り型の観光ではなく、より個人の価値観に合った旅を楽しむことで、より世界と深く繋がることができるとうれしいです。

——最後に、アジア展開のビジョンを教えてください。

 媒体の海外展開には、各地のクリエイターの人脈ネットワークを開拓するという目的もあります。特に、東京オリンピックの盛り上がりを過ぎた2020年以降には、日本のクリエイティブ企業のなかで最も海外のクリエイティブ界とのネットワークを持つ存在になりたいと思います。

(編集協力:岡徳之)

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