質問応答システム「Watson」のハッカソン開催--大賞は社内チャットのトラブル解決

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 ソフトバンクと日本IBMは、2016年に公開を予定している「IBM Watson」の日本語版APIと、クラウド開発環境「IBM Bluemix」を活用して、生活やビジネスを豊かにする新たな製品・サービスのアイデアを競い合うイベント「IBM Watson日本語版ハッカソン」を開催した。決勝プレゼンテーションには5社が参加し、大賞は伊藤忠テクノソリューションズが開発した「Team Keeper」が受賞した。


IBM Watson日本語版ハッカソンの参加者と審査員

Watson日本語版API、どう活用するか

 Watsonは、米国IBMが開発した質問応答・意思決定支援システム。継続的にインプットされる自然言語の情報を解釈・理解しながら、仮説の形成と評価、ユーザーからのフィードバックに基づく自己学習と能動的な知識の蓄積をする。利用者とのコミュニケーションでは、相手の言葉に込められた細かな意図をも汲み取って、回答の提示や意思決定の支援をすることが特徴で、IBMはこれを「コグニティブ(認知する)・コンピューティング」と呼んでいる。

  • Watsonを活用するためのAPIはテキスト系、画像系、音声系、UIに分類される

 米国ではすでにクラウドでWatsonを利用できるAPIを公開しているが、日本向けにはソフトバンクと日本IBMが協業し、Watsonの日本語学習や日本語版APIの公開準備などを進めているところだ。

 今回のハッカソンは、入力されたテキストから意図を推定して自動的に分類する「Natural Language Classifier(NLC)」、自然言語の質問に対して検索と機械学習アルゴリズムの組み合わせから関連性の高い回答候補を返す「Retrieve and Rank(R&R)」などの日本語版API(ベータ版)を用いて、新たなサービスの企画・開発に挑戦するというもの。

  • IBM Watsonの特色を説明する日本IBMワトソン事業部の中野雅由氏

 12月5~6日に実施されたDay 2、Day 3では11社が参加し、今回のイベントはそこを勝ち抜いた5社による決勝戦という形。各社がDay 3での一次審査を経てブラッシュアップしたアイデアを披露した。各社のプレゼンテーションは、アイデア、ビジネスモデル、アプリプロトタイプの完成度、コンテンツの有効性、プレゼン能力などの項目で審査された。

 審査員は、NewsPicks編集長の佐々木紀彦氏、BASEの取締役CTOである藤川真一氏、サムライインキュベート代表の榊原健太郎氏、日本IBM執行役員でワトソン事業部長の吉崎敏文氏、日本IBMクラウド開発部長の浦本直彦氏、ソフトバンク常務執行役員の佐藤貞弘氏、ソフトバンク執行役員で法人第二営業本部長の藤長国浩氏、ソフトバンク情報システム本部の安東大樹氏が務めた。

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