Googleは教室に導入された「Chromebook」で学生のプライバシーを侵害している、と電子フロンティア財団(EFF)から公然と非難されたことを受けて、同社はそれを明確に否定した。
「Google For Education Blog」で、Googleはこの問題に関する自社の昔からのポリシーを改めて表明した。言及のあったポリシーは、しばらく前から一般に公開されている。
さらに、Googleは「『Google Apps for Education』のサービス群が広告目的で学生のデータを収集および使用したり、広告プロファイルを作成したりすることはない」と断言した。
それは、EFFが今週Googleを非難したときに展開した主張と真っ向から対立する。実際に、「Student Privacy Pledge」の共同執筆者(Future of Privacy ForumとThe Software and Information Industry Association)はいずれもEFFの主張に少し批判的だ、とGoogleは指摘する。前者はEFFの批判には「法的根拠がない」と述べ、後者はEFFが「Student Privacy Pledgeを誤解」していると指摘した。Googleは2014年、Student Privacy Pledgeへの署名に合意している。
Googleは自らの立場を明確にするため、「Google Apps for Education (GAFE) Core Services」に広告は一切表示されないし、それらのサービスの学生データが広告目的に使われることもない、と述べた。Core Servicesには、「Gmail」や「Calendar」「Classroom」「Drive」「Docs」「Sheets」「Slides」「Contacts」「Groups」「Vault」「Hangouts」が含まれる。
それに含まれないGoogleの主要アプリが「Google Chrome」ブラウザで、EFFはプライバシーの観点から同ブラウザを問題視している。
「Google Chromeの『Chrome Sync』機能が、Google for Educationの一環として学校に販売されるものも含むすべてのGoogle ChromebookノートPCで、デフォルトで有効になっているため、Googleは認可された教育や学校の目的と無関係の自らの利益のために学生の閲覧履歴全体やそのほかのデータを収集し利用することができる」(EFF)
Chrome Syncが教室の内外でChromebook体験の一部になっていることについては、Googleも否定していない。
その機能は、学生が自分のデータや設定、好みの設定などを迅速に取得するのを支援するものであり、例えば、Chromebookが共有される状況で役に立つ、と同社は指摘する。GAFEユーザーのChrome Syncデータが、個々の学生にターゲット広告を配信するのに使われることはない、と同社は話している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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