先週発売された「iPad Pro」が、製造に関連する2つの問題の影響を受けているという。KGIのアナリストであるMing-Chi Kuo氏が今週、投資家向けのメモの中でそのことを明かし、ブログサイトのAppleInsiderがそれを入手した。
1つめの問題は、シャープがiPad Proの12.9インチスクリーンを製造するペースがAppleの需要に追いついていないことだ。2つめは、Appleの新しい「Pencil」(同タブレットで文字を書いたり、絵を描いたりするためのスタイラス)の製造が当初の計画ほど順調に進んでいないことだ。
明るい面に目を向けると、現時点ではシャープがiPad Proのスクリーンの唯一のサプライヤーだが、サムスンもサプライヤーに加わって製造を拡大する見通しだとKuo氏は述べた。組み立て工程の細かい問題が解決されるにつれて、Pencilの製造状況も向上していくと同氏はみている。
iPad Proのスクリーンは、その次に大きい「iPad Air」および「iPad Air 2」の9.7インチディスプレイをはるかに上回るサイズなので、製造初期にいくつかの問題が発生しても、おかしくはない。
AppleにiPad Proを注文してから手元に届くまでの待ち時間は、選択するモデルによって異なる。32Gバイトのストレージを搭載するWi-Fiモデルのシルバーを注文すれば、3営業日で受け取ることができる。 同じモデルのスペースグレイを注文した場合は、1週間半~2週間待たなければならない。128Gバイトのストレージを搭載するモデルだと、届くまでに2週間以上かかる場合もある。
Kuo氏によると、製造関連の問題や一部モデルの待ち時間は売れ行きに大きな影響を及ぼしていないようだという。
iPad Proの出だしは「まずまず」で、Appleは今四半期に240万台~260万台を販売する可能性が高いと同氏は述べた。また、2016年第1四半期に販売台数は210万台~230万台に縮小すると予想している。しかし、ホリデーシーズン後に販売台数が激減するのはいつものことであり、iPad Proの減少幅予想はAppleの全端末の中で最も少ない、とKuo氏は付け加えた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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