人工知能を活用したビッグデータ解析事業を手がけるUBICは11月17日、ロボット開発のヴイストンと共同で、UBICの人工知能を搭載し、ヴイストンが設計と製造をした、「レコメンド」を得意とするパーソナルロボット「Kibiro(キビロ)」を発表した。UBICは100%子会社のRappa(ラッパ)を通じて、2016年前半に民間企業や公共団体など法人向けの提供を開始し、同後半に家庭向けに提供を始める計画だ。
Kibiroはマイクとスピーカを搭載。UBICの人工知能「KIBIT(キビット)」とネットワークを介してつながっており、人と会話をすることで、その人の「好み」を学習する。内蔵カメラは人間の顔を識別し、人によって反応を変えられる。会話を重ねることで、たとえば、店を探す時に利用者の好みに合ったものを勧めたり、飲食店を選んだ感覚をもとに、宿や本などの他ジャンルのものを勧めたりできるようになるという。
UBICによれば、KIBITは、同社が蓄積してきた法曹・ビジネスの支援や医療分野、マーケティングに使われてきた実績をもとに開発されている。少量のテキストデータ(教師データ)をインプットすることで、選んだ人間の機微(個人の暗黙知、判断の仕組み、感覚)を理解できるそうだ。
法人向け提供時には、書店や飲食店、観光センターなどへの導入を想定。教育や医療、介護分野での活用も見込む。
Kibiro本体の高さは約28.5cm、幅は約14cm、奥行きは約16cm。重さは約800g。インターフェースはWi-Fi、Bluetooth、HDMI、USBに対応。電源はACアダプタ(12V 4A)で、内蔵バッテリはない。
Kibiroは、ヒト型ロボットの開発を得意とするヴイストンのテーブル設置型ロボットプラットフォーム「Sota(ソータ)」がベースとなっている。ヴイストンは8月にはネット写真販売サービスを手掛けるユニファと組み、同プラットフォームを活用した、保育園や幼稚園で子ども達を見守るロボット「MEEBO(みーぼ)」を発表している。
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