科学・技術・工学・数学(STEM)教育への関心が高まっていて、「LEGO MINDSTORM」のようにプログラミングとロボット制御を学べる教材の種類が増えている。過去記事でも、これからビジュアル言語を学ぶ子ども向けの「Phiro」や、ビジュアル言語とテキスト言語のギャップを埋める「Wink」といった学習用ロボットを取り上げた。
今回紹介するSTEM教材は、「Raspberry Pi」ベースのデスクトップPC「pi-topCEED」である。ソフトウェアだけでなくハードウェア開発も学べる拡張性を備え、99ドルで本体とディスプレイ、OSまで揃う低価格が魅力だ。現在クラウドファンディングサービス「Indiegogo」で支援募集中だ。
pi-topCEEDは、「Raspberry Pi 2」を中心に、13.3インチのHD表示LCD画面ときょう体などを同梱したPCキット。一般のキーボードとマウスに対応しており、専用OS「pi-topOS」の入った付属SDカードを使ってすぐに使い始められる。
pi-topOS対応アプリでゲームやビジュアルプログラミングができるほか、「LibreOffice」でワープロや表計算などの作業に使える。インターネット接続も可能で、ウェブサーフィン、Facebookアクセス、オンラインゲーム「Minecraft」プレイといった楽しみ方もできる。pi-topCEED向けの教育用MMORPG「CEEDuniverse」も用意されている。
回路製作用のブレッドボードが接続されていて、抵抗やLEDなどの電子素子を手軽に配線し、pi-topCEEDと連携するハードウェアが組める。ソフトウェアに加え電子回路まで学べる点が、pi-topCEEDの特徴である。
さらに、pi-topCEEDはモジュラーデザインを採用し、Raspberry Piモジュールを簡単に挿し替えられる。例えば、より強力な新しいバージョンのRaspberry Piボードがリリースされたら、交換してpi-topCEEDをパワーアップできるのだ。
Indiegogoでの目標金額は5万ドル。記事執筆時点(日本時間11月13日12時)でキャンペーン期間は28日残っているが、すでに目標を上回る約6万9000ドルの資金を集めている。
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