ドコモ、他キャリアユーザーも取り込む“＋d”戦略--12月からポイントサービス強化

　NTTドコモは、11月11日、月々の携帯電話利用料金などに応じて貯まる「ドコモポイント」を進化させ、店での買い物やネットショッピングでも貯めたり使ったりできる新たなポイントサービス「dポイント」を、12月1日から開始すると発表した。

　ドコモは、従来の顧客獲得競争からサービスによる新たな付加価値の提供へと転換する。また、ドコモが持つポータルやプッシュ型情報配信といった「送客」、顧客データベースやポイントなどの「基盤」、クレジットカード機能や料金収納代行による「決済」という強みを生かし、パートナーとのコラボレーションを通じて付加価値を創造する「協創」を実現するとした。

新たなポイントサービス「dポイント」をスタート

　これに伴い、「ドコモポイント」は「dポイント」へ、「ドコモプレミアムクラブ」は「dポイントクラブ」、DCMXは「dカード」、Docomo IDは「dアカウント」へと名称を変更する。

　これまでドコモ内でのみポイントを流通させてきたが、今後はケータイ料金の支払いで貯まるポイントに加え、各企業との提携によりポイントの利用幅を広げる。

　また、現行のポイントプログラムはドコモ会員契約者のみを対象にしているが、dポイントでは無料で取得できる「dアカウント」を保有していればドコモの未契約者も利用できるようにした。NTTドコモ 代表取締役社長の加藤薫氏は、「キャリアフリーで誰でも使える。日本最大級のポイントサービス」と自信を見せる。

クレジットカード機能付きのdカード

加盟店などで配布されるdポイントカード

　dポイントの提供にあわせて、ポイントを貯める、使うための専用カード「dポイントカード」（入会金・年会費無料）を新たに発行する。また、ドコモの提供するクレジットサービス「DCMX」をリニューアルし、dポイントカードにクレジット決済機能を搭載した「dカード」を新たに発行する。

　dポイントは、従来の携帯電話利用料金などによる貯め方に加え、「dポイント加盟店」でのdポイントカードもしくはdカードの提示、「dケータイ払いプラス加盟店」での「dケータイ払いプラス」による決済などで、貯められる。

　開始当初は、ローソンとマクドナルドなど全国約1万1100店の「dポイント加盟店」と、DHCオンラインショップやソニーストアなど14の「dケータイ払いプラス加盟店」で、ポイントを貯めたり使ったりできるほか、今後も順次拡大していく方針だ。

　dカードでの決済は100円あたり1ポイントが貯まり、二重にdポイントを貯められる。全世界約3960万店舗のVisa／MasterCard加盟店や、iD加盟店（リーダ／ライタ設置数約59万台）がクレジット決済の対象店舗となる。

　また、dカードの決済でより多くのポイントが貯まる「dカード特約店」や「dカード ポイントUPモール」なら、dカードの利用額に応じたdポイントが、通常の決済時のポイント以上に貯まる。貯まったdポイントは、dマーケットでの購入時だけでなく、dポイント加盟店やdケータイ払いプラス加盟店でのお買い物に1ポイント1円（税込）として利用できる。

　ドコモ回線の所有者は、携帯電話機などドコモの商品の購入、グルメカタログなどの商品等への交換に使える。また、毎月の利用料金への充当も可能とし、使える用途を拡充した。

　なお、dポイントの提供開始に合わせて、ポイント保有数やキャンペーン情報、優待クーポンなどを一元的に見られる「dポイントクラブアプリ」も新たに提供予定だ。

コンビニのケーキやスタバのチケットなどがプレゼントできる「ギフトコ」

　スマートフォンで、日常のちょっとしたお礼や励ましの気持ちなどを少額のギフトとして手軽にプレゼントができるソーシャルギフトサービス「ギフトコ」を、12月1日から提供する。

ローソンのプレミアムロールケーキを手にした加藤社長

　相手の住所がわからない場合でも、メールやLINEなどを通じて手軽に贈ることができ、贈られた人も受け取ったURLにアクセスし、チケット画面を近くの店舗（コンビニエンスストア、飲食店など）で提示するとギフトが受け取れる。送り手はdアカウントが必要となるが、ドコモ会員でなくても利用できる。また送る相手は誰でも可能だ。

　ローソンのプレミアムロールケーキ（150円）やスターバックスのドリンクチケット（500円）など、少額のものを中心としたラインアップだ。また、ギフトコにログインしたユーザーのうち、先着で10万名が無料でローソンのプレミアムロールケーキをギフトとして贈れるキャンペーンも実施する。

　支払いはdケータイ払いプラスに対応しており、ギフト購入金額100円（税込）につき1ポイントのdポイントが貯まる。2016年2月以降は、スマートフォンに加えて、PCからもギフトを贈れるように対応するとのことだ。