11月3日~11月9日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。今週から巻頭にタイトルのコラム記事を掲載して、毎週のトピックを分かりやすくご紹介します。
Apple Watch等、スマートウォッチに関する販売データを調査しているCanalysによると、Apple Watchは発売以来、すでに700万台を出荷しているとのデータを発表している。この数字は、2015年第2四半期、第3四半期の数字であり、それ以前の5四半期の数を合計しても、すべてのベンダーの製品出荷数よりも多い。
スマートウォッチは、早くから取り組んできたPebble、そしてAndroid Wear搭載のSamsung、LG、Motorolaといった競合メーカーが存在している。Apple Watchの登場は、同市場そのものへの注目を集め、Pebbleも売上を倍増させているそうだが、それでも、Apple Watchの爆発力には追いつけていないという。
本来、Androidの5分の1以下しかユーザーがしかいないはずのiPhoneでしか利用できないApple Watchがこれだけ大勝している理由について、Canalysは「デザイン」「ソフトウェアとハードウェアの統合性」「ブランド」といった複数の要因を挙げている。筆者はこれに加えて、iPhoneを持つユーザーの、テクノロジに対する購買欲求や購買余力も関係していると考えている。
2015年第4四半期はホリデーシーズンであり、もっとも消費行動が活発になる季節となるが、Apple Watchの善戦傾向を脅かす存在は登場しないとみている。Android Wearについても、円形以外の魅力を持つ製品は登場していないし、FossilやTAG Heuerといった時計メーカーから登場するスマートウォッチは魅力的だが、Android Wearを搭載している以上、前述iPhoneユーザーの囲い込みに効果的かと言われると疑問だ。
また、モデルの道端ジェシカも自身のInstagramで、Apple Watch Hermesのダブルループモデルを身につけている写真を頻繁にアップしているなど、ファッションに影響のある人々にも楽しまれている(参考 )。
数は少ないが、こうしたコラボレーションも展開が増えるたびに、競合にとっては重くのしかかるパンチとなりそうだ。一方、Apple Watchの役割は「iPhoneプラットホームを使い続けてもらうためのロイヤリティを高める製品」といえる。
Appleとしては、iPhoneからの流出を防ぐためのものから、「Apple Watchを使いたいからiPhoneを選ぶ」という役割に引き上げられるかがポイントといえるだろう。
「Apple Watch」累計出荷数、700万個で競合製品をリード–Canalys調べ(11/6)9月9日に発表されていた12.9インチの大型タブレット、iPad Proが11月11日から販売開始となる。32Gバイト Wi-Fiモデルが9万4800円(税別)から、Wi-Fi+セルラーモデルは128Gバイトのみで12万8800円(税別)となっている。
色はシルバー、ゴールド、スペースグレーの3色で、ローズゴールドは用意されていない。また、セルラーモデルでは、海外で使う分だけ支払えるApple SIMにも対応している。
また、注目は新しいアクセサリ群だ。Apple Pencilが1万1800円、Smart Keyboardは1万9800円からとなっている。いずれもiPad Pro向け専用アクセサリとして用意され、前者はBluetooth接続、後者は専用の接点を使った有線接続となる。
12.9インチのiPad Pro、国内でも11月11日からオンラインで発売へ–9万4800円から(11/9)現在Appleは、iPhone 6s/6s Plusをフラッグシップモデルとして販売しているが、2015年に登場したiPhone 6/6 Plus、そして2014年のモデルiPhone 5sも併売している。
こうしたラインアップの中で、KGI SecuritiesのアナリストMing-Chi Kuo氏によると、2016年には4インチサイズのiPhoneが登場すると予測をしている。最新のTouch IDや3D Touchをサポートしない可能性は高いが、A9プロセッサを搭載し、十分な処理性能を備えた小型モデルが用意されると見ている。
2015年の年間iPhone販売は6000万台を超える大幅な増加を達成しているが、これは大画面化による顧客ニーズの充足とともに、中国市場の強化が要因だったと振り返ることができる。より多くのiPhoneを販売する上で、新たな市場への取り組みが重要であるが、フラッグシップモデルだけで戦える市場は残されていない。
4インチのiPhoneが、こうした市場に向けて、先進国との価格の整合性を取りつつ、しかしデザインやプレミアム性を維持する戦略製品になるのではないか、と筆者は予測している。
アップル、4インチ画面の「iPhone」を2016年に発売か–アナリストが予測(11/5)Appleが出願した特許によると、普段使う指紋とは異なる指で認証を行った際、パニックモードとして立ち上げられるアイデアを考案したという。パニックモードでは、ユーザーデータとデバイスの双方を盗難から保護することが目的で、何のアプリもインストールされていないように見えるという。
活用事例としては、暴行を受けている最中にパニックモードを起動することで、写真や動画などの証拠を収集したり、救助を求めることができるという。その際、画像を自動的にサーバに転送して保存する、サービスプロバイダが警察当局に転送する、といった設定も可能になる。
「iPhone」に「パニックモード」が搭載?–アップルが特許出願(11/9)XcodeGhost問題とは、中国国内の非正規サーバから、アプリ開発ツールXcodeをダウンロードして作られたアプリに感染するマルウェアのことで、Appleは中国国内で感染された確認されたアプリをストアで公開停止とし、中国国内からXcodeをダウンロードできるよう対策を約束している。
しかし中国国内だけでなく、欧米でも、XcodeGhost問題が飛び火しており、問題はまだ収束していないようだ。シマンテックの研究者によると、新たな変種がまだ見つかっている状況で、米国の企業210社の社内で、このマルウェアに感染したアプリが動作しているという。
iOSを狙う「XcodeGhost」の被害、米国の大企業に飛び火–セキュリティ企業が報告(11/5)今週の法廷でのAppleは、Apple Storeの従業員による集団訴訟を、裁判所が棄却したというニュース。Apple Storeの従業員には、休憩に入る際、シフト時間の最後に、所持品検査が行われてきた。従業員たちは、この検査の待ち時間に対して、Appleは補償すべきだとして訴えを起こしていた。
棄却の理由は、従業員らは職場にバッグを持ち込まないという選択も可能で、検査を回避できた点を挙げた。
Apple Store従業員の所持品チェックめぐる集団訴訟、米裁判所が棄却(11/9)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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