ヤフーは10月30日、2015年3月期決算の上期(4~9月期)の連結業績を発表。売上高は2488億7100万円(前年同期比22.4%増)、営業利益は1519億3100万円(同60.3%増)、純利益は1247億4700万円(同87.3%増)となった。8月下旬にアスクルを連結子会社化したことなどが業績に寄与した。基幹事業の広告関連事業は、検索連動型広告の売り上げが減少した一方、ディスプレイ広告は引き続き好調だった。
第2四半期(7~9月期)の広告関連売上高は657億円(前年同期比8.6%増)で、スマートフォン比率が4割超に拡大。前四半期に導入したインフィード広告の売り上げが順調に推移した。ショッピング事業は、新規購入者の増加や継続利用率の向上により、「Yahoo!ショッピング」とアスクルの「LOHACO」を合わせた取扱高が拡大。前年同四半期比で30.2%増加した。
これまでPCからスマートフォンへのシフトに注力してきたヤフーだが、次はスマートフォンアプリでの利用増を狙っている。第2四半期のスマートフォンのデイリーユニークブラウザ数は前四半期から4.8%増えた5161万件(アプリとブラウザの両方から閲覧した場合は重複カウント)で、全体の約6割を占める。
スマートフォン版「Yahoo! JAPAN」トップページの日次利用者数(月間平均値)は、タイムライン化前の水準を上回って推移しているという。また、ヤフーが注力しているスマートフォンアプリ「Yahoo!天気」や「Yahoo!ニュース」は、ユニークブラウザ件数が順調に増えている。
ヤフーは7月にソニー不動産と資本、業務提携を結び、同社に18億円を出資すると発表した。これを受け、これまで「Yahoo!不動産」に物件情報を提供してきた不動産流通経営協会(FRK)は、「情報ポータルとしての中立性」を損ねるとして、ヤフーへの情報提供を12月10日に打ち切る。
ヤフー代表取締役社長の宮坂学氏は会見の席上、「不動産会社と消費者が“同じ情報”を持つ、という世界観をつくりたい。消費者にとって最も中立なサイトを作っていきたい」とヤフー不動産とつくる“新不動産売買プラットフォーム”に対する意気込みを語った。ヤフーとソニー不動産は11月初めに会見を開き、その詳細を明かす予定だ。
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