Tokyo Otaku Modeは10月26日、三井物産と、リクルートホールディングスの投資子会社である合同会社RSPファンド6号を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。調達額は非公開。
同社は、各種ソーシャルメディアを通じて、アニメ、マンガ、ゲーム、音楽、ファッションといった日本のポップカルチャー情報を世界に発信する「Tokyo Otaku Mode」(TOM)を運営する企業。
2013年の夏にオープンした海外向けECサイト「Tokyo Otaku Mode Premium Shop」では、アニメなどの関連グッズだけでなく、Tokyo Otaku Modeに参加するクリエイターとのコラボレーションにより商品化したオリジナル商品も販売しており、すでに世界100カ国以上に商品を発送している。また、販売数も増加しており、昨年同月比約300%の成長だという。
三井物産、RSPファンド6号の各社から投資を受けることにより、Tokyo Otaku Modeの展開するグローバルサービスの成長を加速し、更なる経営基盤の強化を図るとともに、特にEC事業の拡大に注力するという。また、商材獲得のさらなる強化、エンジニアを中心とした人員の採用、モバイル対応などによるサービスの向上、物流拠点の拡充、顧客獲得のために戦略的なプロモーションの実施なども予定している。
さらに、5月にローンチした中国向け事業に資金を投下し、中国の年末商戦である光棍節(11月11日:シングルデー)を皮切りに、中国市場での販売増および、中国でのTokyo Otaku Modeの認知拡大に注力するという。
三井物産 ICT事業本部メディア事業部長の塙雄一郎氏は、「日本のポップカルチャーは世界中にファンが存在する一方で、海外では商品として入手しづらいのが現状です。越境ECという新たな形でこの課題を解決し、世界中のファンへ商品を届けるTOMは、日系商材の越境EC市場を更に拡大し得るプレイヤーであると認識しています。当社は商社として培った海外ネットワークやEC事業に携わる中で得た知見を活用し、多方面に支援することでTOMの事業拡大に貢献して参ります」とコメント。
また、リクルートストラテジックパートナーズの代表取締役である岡本彰彦氏は、「Tokyo Otaku Modeは日本のユニークなポップカルチャーを切り口に高い品質で世界に情報発信を行っており、チャネル・ノウハウ・EC機能を研鑽されたことで、すでに世界100ヵ国以上で物品販売を行っている越境ECの旗手です。今後も新たなるビジネスのあり方を生み出していく可能性を持つ企業として期待申し上げており、今回投資を通じてサービスの拡大を支援させていただけることを嬉しく思っております」とコメントしている。
なおTokyo Otaku Modeは、2014年9月に海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)を引受先とする第三者割当増資により、3年間で最大で15億円の投資枠設定に合意し、資金調達をしている。
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