「FiNC」でしか救えない人を世界中に増やす--溝口社長インタビュー - (page 2)

藤井涼 (編集部)2015年10月13日 12時30分
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「パーソナルコーチ」を人工知能に置き換える

--健康領域ではウェアラブル端末の活用も進んでいますが、FiNCが手がける可能性はあるのでしょうか。

 ウェアラブルについてはやるつもりでいて、いま最後の設定や調整をしているところです。リストバンド型の端末を我々のアプリと連動させて、よりコミュニケーションを楽にできるものをイメージしています。我々のテーマは、ユーザーが無意識のうちに取得したパーソナルデータをもとに、価値のあるソリューションを提供することです。

 これまで人々は、主体的にライフログのサービスを使って、データを打ち込むという作業をしていましたが、これだとすごくハードルが高い。続けられないということですね。なので、自動的に受け身であってもどんどん情報が溜まっていく状態を作ろうとしていて、その中で寄与するであろうものが、ウェアラブルや人工知能だと思っています。

--10月8日には、ソフトバンクとともにIBMの質問応答システム「Watson」を活用したヘルスケアサービス「パーソナルカラダサポート」を共同開発し、2016年3月以降に提供することを発表しました。生活習慣や体重・歩数データなどをもとに生活習慣改善メニューを表示するほか、利用者間のSNS機能も用意するそうですね。

 ソフトバンクさんが、これから健康領域をさらに深堀していこうとしている中で、私どもに白羽の矢が立ち、サポートしていただくとともにパートナーシップを結びました。我々が新しく作ろうとしているアプリでは「パーソナルコーチ」を人工知能に置き換えようとしています。ライフログが溜まるほど、使っているユーザーにパーソナライズされたコーチができあがっていく。トレーナーがカルテを持って身近にたって、ユーザーのトレーニングの記録をして指導をするといったことを人工知能がやってくれるということです。


ソフトバンクと開発中の「パーソナルカラダサポート」

 たとえば、人工知能が「あなたは腹筋をどれくらいやったのか。どれくらい寝たのか。朝昼晩と食事をとったのか」といった質問をして、それに対して、口頭でもスマホでも返すだけで、きちんとログが溜まっていく。これまで自分で主体的に打ち込んでいた作業を、ワンステップで実現できる形にしていこうと思っています。その後はさらに学習していき、その人に合ったニュースやサプリメント、近くにあるジムやサロンをお勧めするといったことを可能にしていきたいです。

 SNSについては、美と健康の情報がタイムラインにたくさん流れてくるものを想定しているので、ユーザーも美や健康を気にかけている方になると思います。モデルやアスリート、健康領域のインストラクター、栄養士などのオピニオンリーダーの方々にもご協力いただき、その方たちのライフスタイルをモデリングできる機能も開発中です。

--FiNCが今後、実現していきたいことは何でしょう。

 まずはインフラを作りたいと思っています。高齢者には寝たきりであったり、人の支えがないと生きられないなど不健康な期間が10年近くあるとされています。また、体型が崩れてきたとか、肌が荒れているといったコンプレックス、さらに肩こりや偏頭痛などの悩みを抱えている人たちがいます。我々はパーソナルデータを使って、多くの人々をこうした痛みや苦しみから解放してあげたいと思っています。

 そのためには、運動と栄養と睡眠を変えなければいけません。皆それは分かっているけれど、「そのために何をすればいいのか分からない」「継続できない」という2つの問題を抱えています。まず、何をしたらいいのか分からないということについては、遺伝子検査や最先端の分析評価システムによって解決をしようとしています。

 後者の続けられないということについては、テクノロジで解決しようと思っています。そこでインフラの話に戻るのですが、これまで通信が大きく進化して、多くの人が幸せになったかというとそうでもありません。ですが「通信×パーソナルデータ」によって1人1人にあったサービスを届けられれば、それがインフラとなって多くの人々に価値のあるサービスを提供できると考えています。

 そのインフラの先に、FiNCでしか救えない人、他の会社では救えなかった人をたくさん作る。そうした人を日本だけでなく世界中に増やしていくことが我々のゴールです。それを実現できれば、世界で最も尊敬されるウェルネス&ビューティーカンパニーになれるのではないかと思っています。

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