Amazonは米国時間10月8日、ハンドメイド製品の同社独自のマーケットプレイス「Handmade at Amazon」を開設した。素朴なヴィンテージ商品やハンドメイド製品のオンラインストアとして絶大な人気を誇るEtsyに対抗する。これによって、これまでひっそりと販売されていた一点物の商品が、大きな規模で売買されることになる。
主にEtsyのおかげで現在、インターネット上で販売されるハンドメイド製品に対する需要はかなり大きい。Etsyは新規株式公開(IPO)を申請したとき、同社の年間売上高が20億ドル近くであると報告していた。
Amazon Marketplace担当バイスプレジデントを務めるPeter Faricy氏は声明で、「商品が作られた背景に独自のストーリーがあると知ることが個人的な体験となり、ハンドメイド商品を手に入れることを特別なものにすると、顧客らは語っている」と述べた。
Etsyとの明らかな類似点は別にして、Handmade at Amazonは複数の主要な部分においてEtsyとは異なる。例えば、手数料体系、販売者の認定、製造ポリシーだ。
現時点においてAmazonは、Handmadeマーケットプレイスへの参加を希望する販売者に対し、申請を求めている。一方Etsyは、任意の販売者に開放されている。これによって、Handmadeで販売可能な商品には制約が生じるが、Amazonは、Etsyを悩ます偽造品の問題を一部で避けられる可能性がある。
Handmadeでは現在、60カ国からの5000のアクティブセラー(販売者)が8万点の商品を販売している。一方Etsyは、150万のアクティブセラーと2170万のアクティブバイヤー(購入者)がいると主張している。しかし、Amazonでロイヤル顧客層は2億8000万人以上と、Etsyの約10倍にものぼる。当然ながら、それだけの顧客を獲得するのは容易ではない。
手数料体系については、Amazonは販売者の売り上げの12%を徴収するが、商品の出品は無料とする。Etsyは出品ごとに20セントを徴収するが、販売あたりの手数料はわずか3.5%となっている。Amazonは、手数料が高いのは、決済処理や詐欺防止を含むすべての費用がそれに含まれるためだと述べている。
製造については、AmazonはHandmadeにおける販売者に対し、商品が工場で生産されておらず、本当に手作業で生産されていることを保証することを求めている。Etsyはこの部分に関してより寛容で、一定の条件下で販売者が製造業者を利用することを許可している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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