パナソニックは9月30日、Technics(テクニクス)ブランドからCDステレオシステム「OTTAVA (オッターヴァ)SC-C500」(SC-C500)とヘッドホン「EAH-T700」を発表した。両機種ともに発売は2016年1月22日。
テクニクスは、パナソニックが1965年に発表したオーディオブランド。2008年にブランド名を冠したオーディオ製品の販売を終了したが、2014年にリファレンスシステムの「R1」シリーズとプレミアムシステムの「C700」シリーズの2シリーズ7モデルを発表し、復活した。
パナソニック 役員 アプライアンス社テクニクス事業推進室長である小川理子氏は「この1年、Technicsブランドは、アーティストやオーディオ愛好家に支持され、大変好調に推移した。東京と大阪にある試聴ルームも、8月には累計1万2000人以上が来場し、購入に至るきっかけとしても大きな役割を果たしている。新モデルはオーディオファンに加え、音楽ファンにまで広げていけるように開発したもの」と新モデル開発に至った経緯を話した。
SC-C500は、CDアンプ部とスピーカ部から構成されるCDステレオシステム。高さ91mm×幅360mm×奥行き248.5mmのCDアンプ部には、CDプレーヤー、フルデジタルアンプ「JENO Engine」、USB端子、LAN端子などを備えたオールインワン構成。CDプレーヤー部は、天面にCDカバーを配したデザインで、オーディオに触れる楽しみが得られ、愛着を感じられるよう、あえて手動開閉方式を採用したという。
USBメモリやDLNA経由、またはPCを接続してのハイレゾ再生にも対応し、WAV、FLAC、AIFF、AAC、ALAC、WMA、MP3、DSDの再生をサポート。Bluetoothによるワイヤレス再生にも対応する。専用アプリ「Technics Music App」を使用すれば、スマートフォンやタブレットから音源の選択や、ボリューム調整などの操作も可能だ。
高さ277mm×幅110mm×奥行き110mmのコンパクトスピーカは、トゥイータ3基、ウーファ2基を内蔵した2ウェイ5スピーカシステム。1.2cmのトゥイータを3方向に備え、8cmのウーファは、スパイラルアコースティックチューブの上下に配置することで、広い指向性と豊かな低音再生を実現。正面だけでなく、幅広いリスニングポジションで聞くことが可能だ。トゥイータ部は100kHz再生に対応する。税別価格は20万円。月産台数は100台になる。
新生Technics初のヘッドホンとなるEHA-T700は、オーバーヘッドタイプの密閉型ダイナミックヘッドホンだ。50mmのダイナミックドライバと14mmのスーパートゥイータを内蔵し、100kHz超高域再生を実現する。
独自の「Angled Driver(AD)システム」を採用することで、ドライバを適切な角度に傾けて配置し、高解像度で自然な臨場感を再現。ヘッドバンドの位置を頭の形状に対し最もフィットする位置に調整できる「HSアジャスト」機構により、快適な装着感を実現するとしている。
ケーブルは脱着式で、1.2mと3.0mの2サイズを用意。ハウジングには、ダブルアルマイト処理やスピン加工を施したほか、Technicsロゴをレーザー刻印で入れている。再生周波数帯域は3~100kHz。税別価格は9万円になる。
発表会場では、ジャズシンガーakikoさんとビッグバンドを迎えてのスペシャルソングも披露。akikoさんは「私たちアーティストは、パッケージなどになって自分たちの手を離れた楽曲でも世界観を届けられるよう考えている。Technicsは本当に自分たちの音の世界観を再現してもらうことができ、アーティスト冥利につきる」と感想を話した。
このコメントを受け小川氏は「アーティストがクリエートする音楽の感動を届けたいと思って開発を続けている。2015年はTechnicsブランドの50周年にあたる年。ラインアップを拡大し、次の50年を目指していきたい」とした。
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