What's Ingress ?

新生Nianticが「Ingress」をベースに挑むアドベンチャー--川島氏、須賀氏インタビュー - (page 4)

別井貴志 (編集部) 井指啓吾 (編集部)2015年09月18日 12時00分

川島氏:レベルの高いエージェントが楽しめるように、いろいろなことを考えています。たとえば、その1つは「コミュニティの守護者」のような存在になってもらうこと。現在でも、リーダーとしてコミュニティを引っ張ったりといったことを自主的にされているエージェントがたくさんいます。

 また、ポータルの審査を助けてもらう仕組みをつくろうと、以前から検討しています。ポータルとして申請されたものを審査する立場になっていただこうと。それも1つの方法だと考えています。

--「飽きるのでは」と言いつつ、レベル16で飽きたと言ってやめる人をあまり見ませんね(笑)。

須賀氏:レベル16になるまでに“気付いたもの”が、現実世界にあるからじゃないかと思います。場所であったり、人のつながりであったり。1人で遊ぶゲームだと、最高レベルになったら、このゲームは楽しみ切ったから終了、となることも多いと思いますが、Ingressは世界そのものがゲームボードなので、楽しみきれることは永遠にない。だから遊び続けてくれるんじゃないかなと思います。

川島氏:もともと楽しみ方が1つに定まっていない、というのもある。「次はこれを極めてみよう」と、どんどん目標を見つけて歩いていく。レベル16に達するような人には、自分で目標を定めたり、楽しみを見つけたりというのが備わっていると感じます。人生も似たようなものだとは思いますが(笑)。


--最後に、エージェントへのメッセージとして、あらためて、新生Nianticになっても変わらない部分、そして今後挑戦していく部分をお聞かせください。

須賀氏:「これまで通り変わらずにやっていこう」という思いが一番強いです。Ingressの世界観を外に広げる活動をエージェント自身がやってくれているので、それをもっと応援していきます。

 やはり、エージェントに楽しんでいただくのが一番です。コミュニティの方々と連携しながら、エージェント主導のイベントをより多く開けるような仕組みを整えます。一方で自治体や企業とも連携して、ある意味、我々がいなくても成り立つようなIngressの世界を広げていければと思います。

川島氏:ここまでたどり着いたのは想定以上のことです。我々がIngressを作っている最中には、エージェントが歩いた総距離が太陽に到達するなんて考えていなかったし、イベントに何万人も参加するとは予想していませんでした。

 日本では特に大きな成長がありましたが、スポンサーやパートナーとの取り組みにたどり着いたのは、すべてがエージェントの皆さんのおかげです。これまで、本当に、皆さんの力に頼りっぱなしでした。

 独立することで、今まではできなかったおもしろいことに取り組みやすくなると思います。一方で、自分たちで収益を上げていくために、さまざまな変更も出てくると思います。その中でも我々は、Ingressの世界観は絶対に崩しません。もっともっとたくさんの人に、外に出て、発見して、つながる楽しみを味わってもらえるように、一丸となって頑張っていきます。また、パートナーの方々が作り出す新しい世界も、どんどん広げていきます。


インタビュー時、川島氏はNianticの特製Tシャツを着ていた

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