「Adobe Creative Cloud」の動画用アプリケーションの今シーズンのアップデートを一語で要約するなら、筆者は「トレンディー(最新流行の)」という単語を選ぶが、これは悪い意味ではない。改善点の大半は、トレンディーな配信および収益化のために、トレンディーなデバイス上で、トレンディーなタイプのコンテンツを制作することを狙ったものだからだ。ほかに、オーディオツールへの基本的なアップデートもあるが、筆者が思うに、こちらは毎日大量のコンテンツを制作している主流の編集者を喜ばせるものだろう。ただし、これらのアップデートは2015年末までリリースされない。
Creative Cloudのサブスクリプション価格は変わらない。今のところ、動画のみのサブスクリプションパッケージはない。動画アプリには、2015年にCreative Cloudの一部としてリリースされた「Adobe Stock」が統合される。
今回の一連の目玉は、前回ほど華々しくはないが、各アプリケーションのアップデートを有意義に活用している。Adobeは、「Premiere Pro」(PP)でタッチとトラックパッドに適したインターフェースのリデザインを強化し、ラフカットの作成に最適化している。ビンのサムネイルが大きくなって、スクラブ操作、インポイントとアウトポイントの設定、シーケンスへのドラッグを、いずれもマルチタッチ操作で視覚的フィードバックを得ながら容易に行える。マルチタッチ操作も拡張され、Premiereや「After Effects」でピンチしてズームできるようになった。
Premiereがサポートするフォーマットの拡張には、(サムスンの「NX1」や「NX500」のようなカメラが出力する4Kテレビの解像度である)HEVC/H.265 UHD動画のネイティブな取り込みや、「Adobe Media Encoder」(AME)によるエンコード機能も含まれる。さらに、EXRおよびDolby Visionのメザニンファイルをインポートする機能が追加されたほか、HDR用の2つの新しいツールも提供される。1つは、波形モニタのルミナンスレベルが(旧基準の100IREから)最大1万IREになる拡張機能で、もう1つは、反射クリッピングを制御する機能を備えた「Lumetri」カラーワークフローのHDRパネルだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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