全体的にボケていてピントがどこに合っているのか分からず、色味がおかしくて、銀塩フィルムの粒子が見えるようなザラザラした質感で、四隅が妙に暗い写真は、とても郷愁を誘う。超高画質デジタルカメラが全盛の現在もこの種の写真は好まれるようで、「Holga」「LOMO」「Diana」といったトイカメラの愛用者は多い。
トイカメラ独特の味はフィルムで撮影するからこそ得られるが、今どきフィルムを買って、DPE店で現像、プリントしてもらうのは手間もお金もかかる。DPE店もなかなか見当たらない。
そんな悩みを解消するカメラがクラウドファンディングサービスKickstarterに登場した。人気トイカメラ「Holga」のデジカメ版「Holga Digital」の支援募集キャンペーンが始まっている。
Holga Digitalは、まさにHolgaを良い意味で単にデジタル化したカメラ。操作可能な設定は、画角を長方形(4:3)と正方形(1:1)のどちらにするかどうかと、絞りをF2.8とF8.0のどちらかに決めるだけ。感度(ISO)やシャッター速度、ホワイトバランス、ピントなどは調整できず、ここぞというシーンでシャッターを押すしかない。
これで周辺減光が強く、画質の低いHolgaらしい写真が撮れる。もちろんLCDは非搭載なので、撮影した写真は確認できない。その代わり、Holgaシリーズ用のレンズを使ったり、ホットシューにカラーフィルタ付きストロボを取り付けたりして、多彩な楽しみ方が可能だ。バルブで長時間露光もできる。
SDメモリーカードに保存した写真は、USB経由でパソコンに転送する。無線LAN(Wi-Fi)対応のメモリーカードを使うと、直接パソコンやスマートフォンに送信できる。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間10月16日まで。目標金額の5万カナダドルに対し、記事執筆時点(日本時間8月27日12時)で約4000カナダドルの資金を集めている。
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