実はVufineの拠点は米国にある。同社CEOの高坂氏は、2001年に日系電子機器メーカーの現地法人社長として渡米し、2007年まで同職を務めた後に独立。その後は、日本企業の製品やサービスのローカライズとマーケティングをサポートした。
Vufineを手がけるきっかけとなったのは、2013年にスマートグラス「Telepathy」のUSオペレーション副社長を務めたこと。その際に、30個以上のヘッドマウント型ウェラブルデバイスを試し、「既存のデバイスは不要な機能を盛り込みすぎて、複雑で高価になりユーザーの利便性が失われている」と感じたことから、2015年2月に現地のベンチャーキャピタルから50万ドルの出資を受けて、Vufineの開発に着手したそうだ。
「Google Glassが撤退する前に約180のアプリがあったが、そのうちの9割がディスプレイの用途だった。それならディスプレイに特化して、より解像度や輝度を高くしたほうが需要があると考えた」(高坂氏)。
米国のクラウドファンディングサイト「Kickstarter」では、わずか5日間で目標額の5万ドルを達成。終了まで残り6日となる7月16日時点で、300%となる15万ドルを超えている。期間中にKickstarterで購入すれば日本にも発送される。また、2015年末には日本向けのECサイトも設ける予定だという。
ウェアラブルディスプレイというシンプルな製品であることから、「すぐに後続メーカーは出てくる」と高坂氏は見ている。そのため、今後も短いサイクルで次々と新製品を投入することで優位性を保ちたい考えだ。2016年の第2四半期にはバージョン2を販売したいとしている。
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