「JIC」は、手持ちのJPGおよびPNG画像の容量をオンラインで圧縮できるサービスだ。GitHubで公開されているプログラムのデモサービスという位置づけで、シンプルなインターフェースながら、圧縮率を手動で調整できる自由度の高さが特徴だ。
使い方は、まずトップページ左側の枠内に手持ちのJPGもしくはPNG画像をドラッグ&ドロップ。プレビューが表示されるので、下段の「Compressor settings」でスライダを左右に動かし、圧縮率を1~100%の間で調整して「Compress」をクリックする。ここまでがまず第1段階だ。
「Compress」をクリックすると右側に圧縮後の画像のプレビューが表示されるので、納得の行く画質になったところで「Upload」ボタンを押す。ここで初めて画像がアップロードされ、圧縮後の画像ファイルをダウンロードするためのリンクが表示される。つまり圧縮率を調整している間はまだアップロードがされておらず、「Upload」を押した段階で初めてアップロードができるというわけだ。HTML5によりクライアントサイドで処理を行っているという仕組みによるものだが、やや独特なフローだ。
複数枚を同時に処理できる競合サービスと異なり、本サービスは1枚ずつ処理する仕組みを採用している。競合サービスでは、複数枚を同時に処理できても、ファイルごとに圧縮率が変えられない場合も多いので、その点で本サービスは、1枚の画像の圧縮率をじっくりと調整したい用途に向いている。ちなみに試用時には1082KバイトのJPGファイルが471Kバイトに圧縮されたが、これはデフォルトの圧縮率(30%)の場合で、圧縮率を最高(1%)にすると、130Kバイトまで圧縮することができた。
ネックとなるのは、圧縮後のファイルサイズが「Upload」ボタンを表示するまで明示されないこと。前述のとおり、クライアントサイドで処理しているため、アップロードが終わるまではファイルサイズを表示しようにもできないわけだ。デモプログラムという性質上致し方ないが、競合サービスではプレビューが表示された段階で合わせて圧縮後のファイルサイズや、どれだけの容量が削減されたかを表示してくれる場合が多いので、やや戸惑う。
また、プレビューは拡大表示には対応しないので、細部を見比べる用途には向いていない。一方で広告表示などもなくスッキリしており、「Compress」と「Upload」を繰り返すことで1枚の画像をさまざまな圧縮率で繰り返しダウンロードできるという利点もある。圧縮率だけは自分で調整したいが、あまり複雑な機能やインターフェースは使いこなせないのでなるべくシンプルな操作性がよいという人にはおすすめできるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」