前回までに、動画配信での広告収入を得る方法、実況動画を撮る方法を指南してきており、今回はいよいよ動画の編集方法を解説する。できるだけ設備に投資せずにゲーム実況をするのがこの企画の趣旨なので、動画編集ソフトも無料のものを使用する。
動画編集は、YouTubeに動画をアップロードすることに比べて、かなり難易度が上がるように思われる。しかし、動画編集ソフトは初心者でも使いやすく、それでいて高度な編集ができるため、そこまで構えなくても大丈夫だ。
動画編集ソフトとして第一に挙げられるのが、マイクロソフトの「ムービーメーカー」だ。マイクロソフトのサイトから「Windows Essentials 2012」をダウンロードするとムービーメーカーも一緒にダウンロードされる。まずはこのソフトをインストールしておこう。
ムービーメーカーは、基本的な動画編集がこなせる無料ソフトだ。動画の分割や削除、結合などはもちろん、視覚効果の追加、トランジション(場面切り替え時の効果)などの挿入も可能。音声や文字の追加、再生速度の変更もできる。さらに編集した動画ファイルを、YouTubeやFacebook、Flickrなどのサービスに適したファイルに変換し、アップロードにも対応する。
もう1つおすすめなのが、YouTubeの編集機能だ。クリエーターツールの動画から編集を選ぶと、さまざまな編集とができる。再生速度を変更したり、明るさの調節や彩度、コントラストの変更ができる動画加工ツール、BGMを入れられる音声、文字やタイトルが入れられるアノテーションなど、できることは意外と多い。多少編集ソフトの扱いになれている人であれば、YouTube動画エディタを使ってみよう。こちらの方が高度な編集ができ、慣れると使いやすくなる。
ゲーム実況では、プレイの一部始終をみせるより、重要な場面だけをピックアップした方が見やすくなる。編集作業は、動画に飽きさせないためにもかなり重要だ。
ゲーム実況と言いながら、実況を入れることは配信するうえでハードルが高くなってしまうと第1回で解説した。しかし実況があるかないかで、動画としての完成度が違ってくるため、できることなら入れておきたい。
そうは言っても話すことが苦手な人もいる。そこでおすすめしたいのが、テキストを音声で読み上げるソフト「SofTalk」だ。テキストを入力し、再生ボタンを押すと、テキストを音声化してくれる便利なソフトだ。録音ボタンを押せば、音声化した情報を音楽データ化してくれるので、動画の実況音声として利用できる。女性や男性、ロボットなどさまざま声色に変更することも可能だ。
ニコニコ動画などではいわゆる「ゆっくり実況」と呼ばれており、その認知度も高い。テレビ東京のバラエティ番組の「モヤモヤさまぁ~ず2」のナレーションもソフトは違うものの、音声合成ソフトを使っている。独特の雰囲気があるが、実用性の高いソフトだ。
編集ソフトを使って動画に音声ファイルを追加すれば、簡単に実況をつけることができる。テキストはセンテンスごとに区切って、音楽ファイルにしておけば、動画のタイミングも合わせやすい。同時に文字(テロップ)を入れておけば、聞き取りやすさもアップする。
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