写真やイラスト、動画素材の投稿型販売サイト「PIXTA」を運営するピクスタは6月17日、ディー・エヌ・エー(DeNA)が運営する各種キュレーションサイトに、PIXTAで販売する画像の検索/ダウンロード機能のAPIを提供すると発表した。画像素材の使用点数に応じて、ピクスタはDeNAから使用料を得る。
まずは家と暮らしに関する媒体「iemo(イエモ)」にAPIを導入。その他の媒体にも順次導入する予定。これにより、DeNAのキュレーションサイトに記事を投稿するユーザーは、記事制作時に約910万点の画像素材を無料で使用できるようになる。
DeNAはキュレーションサイトを成長事業に位置づけており、4月に「DeNA Palette」という構想を打ち出している。これは、2015年12月末までに合計10サイトにまで拡大し、将来的にはサイトの広告ビジネスを“リアル産業ビジネス”へと発展させようというものだ。
サイトの拡大にともなって、画像の利用頻度が増加すると考えられる。ピクスタでは、今後順次APIが導入された場合、画像の月間ダウンロード件数は5000~8000点になるとみている。また、各キュレーションサイトの記事内で利用されるPIXTAの画像に原則として“画像提供元”としてクレジットが記載されるため、PIXTAの宣伝につながることを期待する。
一般的にユーザー投稿型のキュレーションサイトは、登録をすれば誰でも記事を作成できるため、著作権法に関する知識の足りない一部のユーザーにより、引用が正しくなされていない記事が掲載されるケースがある。DeNAは4月に、ファッション情報などを扱う女性向けキュレーションサイト「MERY(メリー)」で、コンテンツ事業者やファッションブランド、タレント事務所とパートナーシップを組み、記事投稿者が情報や画像コンテンツを自由に使用できるようにした。ピクスタとの協業もこの戦略の一環であるとみられる。
DeNAのキュレーションサイトは、iemoとMERYのほか、カフェやレストラン情報の「CAFY(カフィ)」、男性向けの「JOOY(ジョーイ)」、トラベル情報の「Find Travel(ファインドトラベル)」、子育て情報の「cuta(キュータ)」がある。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」