CCCが家電店を作る、と考えた時点で中途半端な規模ではできないと思ったので、ある程度の規模が必要でした。二子玉川は大きな物件がほとんど出ない場所なのですが、今回は再開発のタイミングでご提案があり、決めました。
このエリアにできてほしい店舗のアンケートを取ると映画館と家電店が圧倒的に多かったのです。今回の再開発では、その2つが両方できましたので、そうしたニーズも考慮するとすごくいい場所です。
蔦屋家電では、ライフスタイル提案ができるようなあたらしいものを開発していきたいという思いがありますから、そうした新しいもの、目新しい便利なものを求める人たちが見に来やすい場所としても二子玉川は最適だと思っています。
書籍とあわせて、60~70名のコンシェルジュがいます。蔦屋家電を開店するにあたって、新しい販売員を採用しました。家電量販店での経験者もいますが、実は非経験者の方が多いですね。
例えば調理家電だったら、毎日お弁当をきちんと作っている人や、デパートの食品売り場で販売されていた人など“日常的にその製品を使う人”を基準に採用しています。
通常の家電販売では、性能と販売価格を伝えることが一番ですが、私たちの場合ライフスタイル提案が第一ですから、健康に気をつけている人が本当にほしいと思った家電、使っている家電を提案しています。ジューサー1つでも、スロージューサーを使えば栄養価の高い、身体によいものが作れますよね。その時に手で作るよりも機械を使ったほうがより早く、より栄養価の高いジュースが作れる。そういったご提案をきちんとできるのがコンシェルジュです。
アート&テクノロジーをコンセプトにしていますので、デザイン性に優れたもの、家電の新しい形を具現化したものなどを展示しています。例えば、エアコン売り場に展示している海外仕様のダイキンのエアコンは注目度がかなり高いですね。実際に「購入したい」とというお客様もいらっしゃいました。
売れないものをなぜ置くのかというと、こうした尖ったデザインのものに対して、お客様がどういう反応をするのか、どういった意見を持たれるのかを知りたいからです。現時点で日本市場には受け入れづらいと感じるものでも、お客様の声をひろっていけば、新しい家電が作れるかもしれない。そういう可能性を探しています。
日本では売れない、受け入れられづらいとされている家電の形態も、本当にそうなのかは、お客様の声を聞かなければわかりません。そうした声を拾うために置いています。
最先端のものを置く一方で、古い、昔の家電も置いています。それらの家電にはデザインや質感が秀逸なものが多く、そういうものを大事にしたいと思っています。家電は半年、1年といった短いサイクルで新製品が出てきますが、そういう商品サイクルに巻き込まれず、長く使われている製品もあります。良いものは長く使える、デザインにも優れた家電を使いたい、というメッセージを込めています。
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