The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間5月25日に報じたところによると、Charter CommunicationsはTime Warner Cableを550億ドルで買収することで合意に近づいているという。買収が実現すれば、Charterは米国最大のブロードバンドおよび有料テレビ企業の1つになる。複数の情報筋がWSJに述べたところによれば、Charterは現金と株式でTime Warner Cableを買収する予定で、Time Warner Cableに1株当たり195ドルを支払う意向だという。これは、Time Warner Cableの22日の終値より14%高い。
Charterは米国で4番目に大きいケーブル事業者で、29州に約680万人の契約者がいる。Time Warner Cableは米国で2番目に大きいケーブル事業者で、29州に1500万人以上の契約者がいる。買収が実現すれば、新会社は契約者数2700万人のComcastに次いで2番目に大規模なケーブル事業者になる。
買収は早ければ26日にも発表される可能性があるとWSJは報じた。この買収には、米国で6番目に大きなケーブル事業者であるBright House Networksの買収も含まれるとされている。
CharterがTime Warnerの買収を試みるのは今回で4度目だ。2014年1月、CharterはTime Warnerを1株当たり約132.50ドルで買収すると申し出た。この金額は、Time Warnerの価値を債務も含めて610億ドルと評価したものだ。しかし、Charterの提案は拒否され、1カ月後にComcastがTime Warnerを買収する意向を明かしたことで、Charterの計画は頓挫した。
ComcastとTime Warnerの合併が実現していれば、約3000万人の契約者とブロードバンドインターネット市場の50%以上を占める極めて大規模な有料テレビ企業が誕生していただろう。1つの企業がそれほど大きな力を持ったら、消費者の支払う料金が高くなるだけでなく、動画コンテンツの配信にも影響が及び、ブロードバンドネットワークで動画をストリーミング配信するNetflixのようなインターネット企業との競争が阻害されていたかもしれない、と批評家は主張した。Comcastは4月、Time Warner Cableとの合併計画を撤回することを明らかにしている。
米CNETは両社にコメントを求めたが、Charterの関係者は回答を拒否し、Time Warnerからは回答がなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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