米国家安全保障局(NSA)など世界各国の情報機関が、スパイウェアによって多くの「Android」搭載スマートフォンを乗っ取る計画を立てていたという。
CBC NewsとThe Interceptが米国時間5月20日に初めて公にしたこの計画は、監視を目的としてスマートフォンのOSを利用するのが狙いだった。「Irritant Horn」と名付けられたこのプロジェクトにおいて、NSAは、アプリストアへの接続をハッキングして乗っ取り、ユーザーをスパイウェアに誘導する計画を立てていた。そのスパイウェアはデータを収集し、ユーザーに気づかれることなくNSAにそのデータを送信することになっていた。
今回新たに公表された文書には、NSAと英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの各協力機関が開始したいと考えていた中間者攻撃の内容が示されている。ユーザーとサーバ間の接続に割り込み、スパイウェアをインストールするという流れだ。
このプロジェクトは、2010年後半の「アラブの春」によってもたらされた懸念に対する反応だった。「アラブの春」では、多くの国の政府が転覆したが、NSAと各協力機関はこうした動きが広がるのを望まなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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