サンフランシスコ発--「ムーアの法則」を提唱したGordon Moore氏は、技術の進歩に関する自らの予測がこれほど長く有効性を保っていることに「驚いている」と語った。
プロセッサの能力は2年ごとに指数関数的に向上するという予測の発表から50周年を記念して、米国時間5月11日に開催されたイベントで、Moore氏は、1965年に予測を立てた時には10年後を想定しただけで、数十年先までは考慮しなかったと述べた。
Moore氏は、「このように比較的正確な予測になるとは思っていなかった」と述べ、自らの理論が有効性を保つには、「多くの優れたエンジニアリングが必要になるだろう」と予想した。
「次の5年や10年はそれなりに明白で、大抵の場合はそうだ。通常、将来の数世代は予見できる。(中略)私は今も、Brian(Intelの最高経営責任者を務めるBrian Krzanich氏)が優れたエンジニアを十分に確保し、彼らが問題に取り組むことで、われわれが限界を迎えることのないよう願っている」(Moore氏)
Moore氏は、ムーアの法則の生みの親だ。ムーアの法則は、プロセッサ部品が小型化され、集積度がより高まるにつれて、チップは2年ごとに複雑さが2倍になるという考え方だ。未来の技術(スマートフォンの絶え間ない薄型化、高速化、エネルギー効率の向上を可能にするもの)に関するこの予測は、最初に提唱されてから50年後の現在も持続している。しかし、ムーアの法則はまた、いくつかの障害に直面しており、とりわけ、より高性能のプロセッサを開発することはますます困難で費用も高くなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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