ハッカドールではニュースアプリというサービスながら、キャラクターを活用したコンテンツ展開もしている。マンガボックスによるマンガ連載も4月から開始したが、新たな展開としてテレビアニメ化が決定した。タイトルは「ハッカドール THE あにめ~しょん」。アニメ制作会社を抱えるウルトラスーパーピクチャーズが主体となって短編アニメ3本を放送する30分アニメ枠「ULTRA SUPER ANIME TIME」のうちの1本(10分アニメ)として、10月からTOKYO MXおよびBS11にて放送する。スマートフォン版のリリース時に公開されたアニメPVで監督を務めたげそいくお氏が、テレビアニメでも監督を担当。アニメ制作はCreators in Packをメインに、トリガーも制作協力として加わるという。
毎回さまざまなシチュエーションが楽しめるようなバラエティに富んだ内容で、予備知識がなくても頭を空っぽにして楽しめるようなお話が展開されるという。岩朝氏は原作と監修という立場でかなり深く関わっているという。
「テレビアニメ化は少しだけ迷ったところもあったが、アプリのリリース時にアニメPVを作った際、様々な方からハッカドールの認知度やコンテンツの力が高まっているという評価をいただいた。今回、テレビアニメになったというブランドははるかに大きいと感じている。10分アニメとはいえ週3日くらいシナリオ会議に参加するほど関わっていて、アニメスタッフの士気が高く、かなりこだわって作られている」(岩朝氏)。
スマートフォン版の現状も聞いた。2015年4月の時点で累計ダウンロード数は60万、月間ページビューは7800万となっている。アクティブ(継続)率が高く、毎日使っているユーザーが相当数存在するとのこと。それが月間ページビュー数にも現れているという。
ダウンロード(利用者)が伸びる要素に、ゲームとのコラボによる相互送客も大きいとしたが、岩朝氏が予想外としていたのが、ニコニコ生放送で配信している「ハッカちゃんねる」だという。これは声優の上田麗奈さんと高木美佑さん(ハッカドール1号役)、DeNAの岡村直哉氏によるバラエティ番組で、岩朝氏によれば配信によって毎回数千ダウンロードされるという。「番組自体はにぎやかにトークしてもらったり、Mobageタイトルの紹介が中心でハッカドールそのものの紹介をしているわけではない。でもこれまで8回放送して8回ともそうなっている」(岩朝氏)。
視聴者は約3万人ほど。ただ岩朝氏は、ユーザーが番組を見て直接的にアプリをダウンロードするというよりも、視聴者がTwitterで番組の様子を実況し、そのつぶやきを見て気になった人がハッカドールの存在を知り、そこからダウンロードするという流れがあると推察する。「目に見える視聴者数以上の影響力があるということ。ニコ生をやると考えたときはそこまでの効果を想定しておらず、また撮影準備や台本作成などにもかなりの時間がかかり周囲からも反対されていたが、やってよかった施策のひとつ」(岩朝氏)。
今後もメディアミックスとしてキャラコンテンツを拡張していくのと同時に、グッズ化など徐々に展開も広げていく。ゲームなどに登場するコラボ施策も相当数の打診があるとのことで、こちらの引き続き実施予定。スマートフォン版も主流となる端末のサイズやライフスタイルの変化にあわせて、配信頻度の見直しやUIの刷新なども検討していくという。
今回のウェブ版ならびにテレビアニメ化は、徳島県の徳島駅周辺で行われる複合エンターテイメントイベント「マチ★アソビ」でのステージイベントにて発表。特にテレビアニメ化の発表には大きな歓声が上がっていた。
テレビアニメ化について、イベント終了後の囲み取材のなかで、ハッカドール1号役の高木美佑さんは「みなさんに発表したとき、バンザイをするぐらいに喜んでくださる方もいらっしゃって、とても愛されているんだなと感じました」。ハッカドール2号役の奥野香耶さんは「ハッカドールは原作がないオリジナル作品になりますので、どんなお話になるか想像がつきませんけど、それはみなさんも同じだと思うので、本当に楽しみです」、ハッカドール3号役の山下七海さんは「動いたらキャラクターの良さがもっと引き立つと思うので、早く動くハッカドールを見たいです」とそれぞれ語った。
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