SIMロック解除の方法や条件を打ち出しているのはドコモだけではない。KDDI(au)もドコモと同じ4月22日に、SIMロック解除を開始するとしてその詳細を公表している。
auのSIMロック解除の条件や方法は、基本的にドコモに近い内容となっている。SIMロック解除できるのは購入後180日経過した端末で、ウェブサイト経由、もしくはauショップ経由でSIMロック解除することが可能だ。ウェブサイト経由では無料で解除できるというのも、ドコモと共通している。
逆にドコモと異なるのは、電話による解除方法が設けられていない点だ。またSIMロック解除義務化は5月1日以降に発売された端末からとなるが、auでは4月23日に発売された「Galaxy S6 edge SCV31」も、SIMロック解除の対象にするとしている。
そしてもう1つ、auはSIMロック解除が可能な端末の実装周波数帯一覧を、ウェブサイトで公開したというのも大きなポイントだ。SIMロックを解除して他社のスマートフォンで利用しようとしても、端末が対応する周波数帯が使っているキャリアの周波数帯と合っていなければ、通信ができない、もしくはエリアが限られるなどの問題が起きてしまう。それだけに、SIMロック解除した端末の周波数帯を分かりやすい形で公開したことは非常に大きな意味がある。
実際、SIMロック解除対象となったGalaxy S6 edgeの対応周波数帯を見ると、3G(W-CDMA)は2GHz帯のみの対応。LTEではバンド1(2GHz帯)、バンド3(1.7GHz帯)、バンド18/26(auが使用する800MHz帯)の3つに対応しており、バンド8(ソフトバンクモバイルの900MHz帯)やバンド19(ドコモの800MHz帯)には対応していないことが分かる。こうした情報があれば、SIMロック解除後に移行したキャリアでどの程度まで利用できるか参考になるだけに、親切な対応といえるだろう。
ドコモやauがSIMロック解除の条件などを正式に公開した一方、ソフトバンクモバイル(ワイモバイル事業を含む)は執筆時点(4月29日)ではSIMロック解除の条件や方法を公開しておらず、現時点でどのような対応をするのかは確認できない。とはいえSIMロック解除が義務化された以上、ソフトバンクモバイルもSIMロック解除に対応しなければならないのは事実。それだけに同社のSIMロック解除方法は、少なくとも5月1日以降に投入されるであろう新製品の発表までには、何らかの対応がなされるものと考えられる。
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