インターネットイニシアティブ(IIJ)とL is Bは4月27日、5月1日付けで資本・業務提携すると発表した。企業向けに最適化した次世代型メッセンジャーサービスのプライベートクラウド環境での開発と提供を目的としたもの。IIJは、 L is Bの第三者割当増資として、発行済み株式の10.2%(3125株)を5月1日に取得する。出資額は約1億2500万円。
L is Bは、2014年から企業向けメッセンジャーサービス「direct(ダイレクト)」を提供している。directは、単にチャットをしたりスタンプを送りあったりできるだけでなく、社内の業務システムを連携できる「ボット」機能を特長とする。
例えば、メッセンジャーに話しかけて案件や在庫の状況を確認したり、チャット形式で質問に答えることで日報や報告書を作成し、自動でkintoneなどの業務アプリケーションに登録したりできるしくみなども組み込める。ボットを開発するためのキット「daab SDK」もリリースされている。さらに、位置情報やタスクの共有、アンケート、集計などをスタンプで簡単に送信したり共有したりできる「アクションスタンプ」などの機能も備える。
L is B代表取締役社長の横井太輔氏は、「スマートフォンが企業で使われ始めており、より実践的な使い方が求められている」と話す。directは、小売店舗や建設関連企業、通信サービス企業、通信販売企業、外食チェーン運営企業、人材紹介企業、専門商社、メーカーらを中心に導入されている。現在のDirectは、Amazon Web Services(AWS)を使用しているが、プライベートクラウドのよりセキュアな環境でdirectを使いたいという声が高まっているという。
今回の提携により今後はIIJのクラウドサービス「IIJ GIO(ジオ)」で稼働するプライベートクラウド版のdirectを開発する。2015年内をめどにベータ版をスタートするほか、IIJは、ユーザーの社内システムと連携させるボットの開発およびIIJ GIOでセキュアなボット稼働環境の構築・運用も行う方針だ。
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