タカラトミーは4月15日、同社が展開している玩具シリーズ「ベイブレード」の新作として、NFCチップを搭載し、スマートフォンやクラウドシステムと連携できる「ベイブレードバースト」を7月下旬に発売すると発表した。
ベイブレードはベーゴマをモチーフにアレンジした対戦型玩具。1999年に発売を開始し、2008年には第2世代にあたる「メタルファイト ベイブレード」を展開。これまで世界80以上の国と地域で販売され、シリーズ累計出荷数は3億5000万個以上、累計売上は3650億円以上を記録する人気玩具となっている。
今回のベイブレードバーストは第3世代として展開する7年ぶりの新作。ゲームとしての特徴は、バトル時にコマとコマがぶつかって大きな衝撃を受けるとロックが外れて3パーツに分解する破壊(バースト)ギミックを搭載。カスタマイズ欲求や新たな戦略性を生むとともに、相手を破壊して勝つ爽快感や、自分のコマをバラバラにされて負ける悔しさを演出するという。
そしてデジタル的な特徴としては、まずベイブレードでの記録を可視化するベイクラウドシステムを導入する。記録端末「ベイロガー」を活用することにより、たとえばシュート力やシュート回数といった日々の練習や、購入したパーツでのカスタマイズ履歴、大会の参加や入賞結果などといった、ベイブレートの成長の記録をリアルタイムで記録し可視化、閲覧することができるというもの。これによって子どもたちが自分たちの頑張りを振り返り、達成感を味わえるという。
データはスマートフォンの専用アプリやインターネット、店頭の端末、筐体などと連動しており、どこからでも自分の記録が見られる。またこれらの全ての行為がポイント化し、そのポイントをためることによって、レアなコマと交換できるといった、遊びを広げる仕組みも導入している。また、ベイロガー同士をかざすことでフレンド登録ができ、友だち同士でお互いの記録をシェアしたり、ランキングを確認したりできる。
もうひとつの特徴は、コマには村田製作所が開発した極小のNFCチップを搭載していること。このチップはデータを読み書きでき、今後展開する店頭の端末と連動する。コマ本体にはバトルの結果によって、それぞれ違うデータが書きこまれるため、外見は一緒であったとしても、自分だけのコマとしてそれぞれに個性を持たせることが可能になったとしている。
同日に行われた発表会で、タカラトミー代表取締役副社長兼COOのハロルド・ジョージ・メイ氏は、理想としている玩具について「本能に訴えかけるもの」「対人コミュニケーション」「アナログの良さや手触りにデジタルの要素を融合」「グローバル展開」の4つを挙げた。そしてベイブレードバーストについては、これら全ての条件がそろっているとし「我々が追い求めていた理想の玩具に極限まで近づいた商品」と自信を見せた。販売にあわせてコミックやアニメ展開も予定されており、海外展開も準備中。第1世代、第2世代を上回る市場規模を獲得したいとしている。
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