石井氏 今全国の量販店などで17店舗のGALAXY SHOPを展開していますが、これまでは正直なところ、店舗の出店と運営だけで手いっぱいでした。今後はさらに一歩進めて、単に商品を展示するだけでなく、Galaxyの利用シーンの広がりをそこで体験してもらえるような場にしていきたい。そのためにこの春からはスタッフも外部委託から直接派遣に切り替えます。今まで以上に役に立つ情報を直接お届けできる、またはお客様の声を聞く、情報を受発信するという意味で貴重な場になると思います。
ラウンダーもGALAXY SHOPも、シニア向けの取り組みもそうですが、こうした規模での活動は決して一時的なものではなく、半恒久的やっていかなければなりません。今まさにそのための体制づくりをしているところで、今回のGalaxy S6/S6 edgeはその大きな第一歩になると考えています。
石井氏 今回の新製品が具体的にどこから発売されるかについては、発表を待っていただきたいのですが、一方で今、我々の持っている製品ラインアップに対して、多くのMVNO事業者様からお声がけをいただいているのは事実です。ただしそちらはまだ検討段階で、具体的な計画は何もありません。
欧州では今SIMフリー市場のうち15~20%がMVNOだと言われています。日本でもそのあたりの数字を目標にということが言われていますから、我々もそこに市場性がないと考えているわけではありません。ただ、一方で日本には既存の大手キャリアを中心した、秩序正しく整理された市場が形成されているのもまた事実です。
サムスンがこれまでグローバルで成功できたのは、その国々にうまく溶け込んできたからです。国ごとに異なる事業者、異なる事情を理解した上で、そこにあわせたものをきちんと腰を据えて提供していかなければ、その先の成功などあり得ません。結果として日本の社会に貢献できなければ、継続的なビジネスの広がりはないということです。そういう意味でもまずは中長期的な視点で、まっすぐなビジネスをしなければならないと考えています。
石井氏 お話ししたように、我々は中長期的な視点でまっすぐなビジネスをしていこうと考えています。グローバルと同じように日本でもトップを争えるポジションを目指して、そのための体制を今まさに強化しているところです。先ほどGalaxy S6/S6 edgeは大きな第一歩と言いましたが、まだたったの一歩ですから、それで終わるわけがありません。ひとつの目標は2020年の東京オリンピックです。
2020年、東京にオリンピックが誘致されることになりましたが、ご存じの通り我々はIOCの公式スポンサーです。先のロンドンオリンピックでは約2万5000台だったと思いますが、大会期間中、選手団や関係者に我々のデバイスを提供しました。2020年の東京オリンピックでも同様に、数万台規模のデバイスを提供することになります。そのときに我々が日本でトップを争うポジションにいなければ、それは世界中に恥を発信するようなものです。
今春あたりから日本では、2020年に向けていろんなプロジェクトが動き始めますが、まさにそういったタイミングでGalaxy S6/S6 edgeが出るというのはとても象徴的です。まさにここから、先々につなげられる継続的な体制を作っていかなければなりません。今まさにそのために動き始めたところですから、撤退などあり得ません。
石井氏 過去どこのオリンピック開催都市でも、オリンピックを起点に有線、無線を含めたインフラ、サービス、産業構造など、社会が大きく変わってきました。東京オリンピックも同じで、たとえば今注目されているIoTもおそらく2020年が、大きく花開くきっかけになると思います。インフラ含めてIoTという新しい時代を体現するような基軸ができるのが、東京オリンピックの頃になるのではないでしょうか。
Galaxy S6/S6 edgeは、おそらく日本では初めてLTEのCAT6に対応するスマートフォンになりますし、世界初のモンスターCPUや曲面ディスプレイなど、最先端の技術が凝縮されています。いろんな意味で、未来への可能性を持ったデバイスになっていると思います。たとえばワイヤレス充電ひとつをとっても、日本仕様の充電方式と海外仕様の充電方式がダブルで搭載されていて、国境を超えて使えるようなものづくりがされている。こんなデバイスはなかなかありません。
IoTの時代に向けてこれからいろんな技術や製品が出てくるでしょうが、Galaxy S6/S6 edgeはそうした最先端の場でも活用されるようなデバイスになると思いますし、これをきっかけに今後ももっと世の中に役立つ新たなバリューを提供できる製品を発信していきたいですね。そのためにもまずはしっかりとした体制を作って、第一歩となるこの製品を大事にデビューさせたいと思います。
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