グリー、ヘルスケア事業参入へ--「フィットネス」から短期拡大めざす

井指啓吾 (編集部)2015年04月06日 12時00分

 グリーがヘルスケア事業に乗り出した。1月21日に設立した100%子会社「株式会社レッスンパス」を通じて、レッスンフリーパスサービス「Lespas」を4月6日に開始。これを足がかりに、今後、グリーが出資するヘルスケア領域のスタートアップとの連携などを進める予定だ。

  • 「Lespas」トップページ

 グリーは2014年夏頃からライフスタイル領域の新規事業に積極的な姿勢を見せている。同年5月にはブランド品買取サービス「uttoku by GREE」、6月にはホテル予約アプリ「Tonight」、7月には個人向けの定額リフォームサービス「安心リフォーム いえプラス」、8月には介護施設の検索サイト「介護のほんね」と、居宅訪問型保育の支援サービス「スマートシッター」そして12月には不動産売買の情報ポータル「ietomo」と、短期間に複数のサービスを立ち上げてきた。

 今回のLespasもこの流れの一環で、社内の新規事業コンテストを通ったことから実現した。月会費の税抜9800円をクレジットカードで支払い「スタンダード会員」になると、ヨガやピラティス、社交ダンス、カポエラ、ゴルフなどのレッスンに通い放題となる。ただし、同じ事業者のレッスンは月に3回まで。主要ターゲット層は20~30代の女性で、仕事帰りにレッスンスタジオに立ち寄ることを想定しているという。

 当初は都内5区(港区、中央区、千代田区、新宿区、渋谷区)を中心とした東京23区の約100店舗でレッスン予約を受け付ける。レッスンパス代表取締役社長の出村太晋氏によれば、今後、順次提供範囲を拡大し、2015年中に東京都以外の全国主要都市に展開する予定だそうだ。

  • レッスンパス代表取締役社長の出村太晋氏

 Lespasでは、1レッスンあたりの料金を運営側が各事業者に支払う。また加入事業者側は、自社のスタジオを宣伝できるメリットがある。Lespasのユーザーは同じ事業者のスタジオに月に3回までしか通えないため、レッスン内容などを気に入ってもらえた場合には、Lespasからスタジオの会員に移行する可能性があるのだ。

 「現状、スタジオ側は集客の手段があまりなく、ウェブに広告を出すとしてもチェーン展開している事業社でなければ難しい。またお金を払って広告を掲載しても、実際に集客につながるかはわからない。それに比べてLespasはノーリスクで、Win-Winの関係が築ける。ベータ期間中もご好評をいただいた」(出村氏)。

 当面はPCやモバイル端末のウェブブラウザでサービスを提供し、「そう遠くない時期」にアプリもリリースする予定。まずは、2015年秋頃までに会員数5000人を目指す。「Lespasはヘルスケア事業の入り口。短い期間でサービスを拡大させ、領域を広げていきたい」(出村氏)。

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