グリーは2月4日、2015年6月期第2四半期累計(7~12月)の連結決算を発表した。売上高は495億4500万円(前年同期比で27.1%減)、営業利益は111億900万円(同41.3%減)、経常利益は150億7000万円(同27.5%減)、四半期純損益は41億7900万円の赤字(前年同期98億2800万円の黒字)となった。
この第2四半期では、OpenFeintとポケラボののれん等減損による183億9000万円を特別損失を計上。gumiの株式売却による70億4000万円の特別利益もあったが、純損益は赤字となった。
四半期ベースで見ると第2四半期は売上高が241億2000万円(第1四半期13億円減)、営業利益は47億3000万円(同16億4000万円減)、経常利益は70億円(同10億7000万円減)、純損益は76億6000万円の赤字(同111億3000万円減)。純損益の赤字が目立つが、売上高、営業利益、経常利益は減収減益ながらも 第1四半期決算時に想定していた数字よりも上振れて着地したとしている。
主力のゲーム事業におけるコイン消費は第1四半期に比べて4%減の348億コイン。減少傾向が続いているものの、その下げ幅が少なくなっている。ことネイティブゲームにおいては、第1四半期に比べて2%増の104億コインと増加に転じた。
8月の決算説明会でネイティブゲームへの大規模転換を表明した同社であるが、国内ネイティブゲーム開発体制は約550名規模に拡大。またカジュアルゲームを中心とした「Garage」タイトルを通じて開発力の強化も行っているという。こちらは累計17本をリリースし、第3四半期には11本をリリースする。そして、自社とパートナータイトルの開発ラインは17本にまで増えてきているという。第3四半期からは自社開発の「パズクエ」をはじめとして、ポケラボとセガネットワークスの共同開発タイトル「ポイッとヒーロー」、LINEとの協業タイトルとなるLINE GAME向けタイトル、KDDIとの共同プロジェクトによる「Project Weapon(仮称)」など、下半期には3~4本のリリースを予定している。
これらを踏まえてグリー代表取締役会長兼社長の田中良和氏は、第4四半期の反転を考えていると語った。もっとも、これまでの決算説明会において反転の目標をかかげながらも減収減益が続いているため、その確度について問われる一幕があった。
それについて田中氏は、まずウェブゲームについては減少傾向でありつつも、フィーチャーフォンの規模縮小とスマートフォンが堅調に推移していることから底堅さが見えてきたと説明。そこを土台にしつつ、既存ゲームについてプロモーションによって売上を伸ばせるという。これは「消滅都市」が11月からのテレビCMによって売上規模が大きく成長したことを例に、現実的にできることだと語った。そして第3四半期以降での新作リリースを本格的に展開することによって第4四半期でのネイティブゲームの売上を伸ばし、反転攻勢を強めていくとした。
なお、2015年6月期の通期予想を発表。売上高は980億円(前年比22%減)、営業利益は200億円(同42.9%減)、経常利益は240億円(同33.4%減)、当期純利益は0円と、大幅減益を見通している。
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