タフネススマホ「TORQUE」を武器に欧州進出--京セラの海外戦略 - (page 2)

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欧州以外からも引き合いあり、北米事業も好調に推移

 MWCの展示では、フランスとドイツ以外の欧州各国からも良い反応があり、多くの引き合いがあることから、今後商談が進むのではないかと能原氏は話す。特にロシアから引き合いがあるそうで、理由は明確ではないものの「カナダでは1年のうち3分の2は手袋をしている人が多く、(手袋をしていても操作ができる)TORQUEが受け入れられた」(能原氏)ことから、寒冷地域であることが影響しているのではないかと捉えているようだ。

 中東の国々からも引き合いがあるとのことだが、こちらは砂漠が多いことから、防砂に対するニーズが高いとのこと。また米国においても、ガスプラントなどで使用中の引火を防ぐ防爆仕様が求められるケースがあるそうで、特に法人用途では幅広い潜在ニーズがあることから、「自社の技術を活用することで、そうしたニーズに応えることがTORQUEの強みになるのではないか」(能原氏)と話した。


透明フィルム型のソーラーパネルを正面に搭載したスマートフォンのプロトタイプも展示。バッテリーの消費を抑えることを想定している

 米国市場に関しても、TORQUEはベライゾン・ワイヤレスとAT&T向けを中心として好調に推移しているとのこと。AT&T向けは法人需要が主だが、ベライゾン・ワイヤレスでは以前、NECカシオコミュニケーションズ(現・NECモバイルコミュニケーションズ)の高耐久モデル「G'zOne」シリーズを投入していたことから、デザイン的に近いTORQUEがその後継機として認識され、コンシューマ向けの需要も大きいそうだ。

 高耐久モデル同様、米国で京セラの主力商品の1つとなっているプリペイド向けの低価格スマートフォンも好調だという。しかし、最近ではハイエンドモデルがアップルとサムスンの2強体制となりつつあることから、それ以外のメーカーが低価格帯の端末に進出してきたことで、競争が激化してきているという。

 実は米国のプリペイド向けスマートフォンは、日本国内にも大きな影響を与えていると、能原氏は話す。京セラはKDDIの春商戦向けモデルとして「miraie」「BASIO」「INFOBAR」と3機種ものスマートフォンを投入しているほか、MVNO向けにも端末を投入している。能原氏によれば「米国のプリペイド向け低価格モデルというプラットフォームを持っており、それをベースとした製品開発がしやすいため」だという。


MWCの京セラブースには、日米で販売されているスマートフォンの展示もなされていた

 国内メーカーのスマートフォン事業の縮小・撤退が相次ぐ中、京セラは国内市場向けと同様、自社技術を活かした高耐久性など特徴ある端末を提供することで、地道ながらも着実に世界市場の開拓を進めている。欧州を足掛かりとした展開に、さらなる期待がかかるところだ。

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