妊婦や子育ての悩みを解決する「ママリ」が1億5000万円を調達

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 妊娠や出産、子育てなどの女性の悩みに関する情報を発信する「ママリ」を運営するConnehito(コネヒト)は3月3日、B-Dash Venturesとプライマルキャピタルらから総額1億5000万円の資金を調達したことを発表した。

 Connehitoが運営する「ママリ.jp」は、2014年3月にリリースしたウェブメディアだ。妊娠や出産、子育てをはじめとした女性の悩みを解決する情報を発信している。また、同年5月からは、ユーザー同士が実体験に基づいて疑問を解決しあうQ&Aコミュニティアプリ「ママリQ」をリリース。これらのサービスの月間ユーザーはすでに100万人を越えており、月次で成長を続けているという。


「ママリ.jp」

 Connehitoは、2012年からクリエーターのためのポートフォリオを作るCreattyを運営していた。そこから大きく転換した経緯について、Connehito代表取締役社長の大湯俊介氏は「クリエーターやデザイナーのためのアーカイブを通じて、LinkedInのようなものを目指していた。しかし、サービスの特性上グローバル展開を早々に仕掛ける必要があるなかで、なかなか世界に広げきれないでいた。今後どうしようか考えていたところで、もともと会社を始めるときに構想していた2つ目の事業である、『人の健康を促進する』ようなものにせっかくなら挑戦しようと決意した」と語る。

  • Connehito代表取締役社長の大湯俊介氏

 「人の健康を促進する」というアイデアが、妊娠や子育てといった女性の悩みを解決するサービスへと具体化していった背景には、大湯氏自身の実体験がある。大湯氏は大学在学中に入籍し、さらに内定先を辞退して起業した経験をもつ。起業直後には第一子が生まれ、起業と子育てを両立しながら過ごしていたという。そうした経験から、病院や医療機関が発信している情報だけでは、実際に子育てをしている人たちに正しい情報がリーチできていないこと、またスマートフォンならではの情報発信のあり方があるのではと考えウェブメディアを立ち上げた。

 「当初は自身の経験や悩みを解決する情報を発信しようとする視点からママリ.jpを始めたが、ただ情報を発信するだけでは実際の子育てをしている人にとって何も問題解決はしていない。理想は疑問や悩みを解決し、ユーザーの意思決定の後押しをすること。そこで、誰かにちょっとしたことが質問できる場があることで、一人で子育てしている人にとっての疑問や不安を解消できるのではと考え、ママリQを開発した」(大湯氏)。

 現在、子育てに従事している人たちの多くは20~30代前半で、スマートフォンの利用やSNSなどを活用したコミュニケーションのリテラシーは高いと大湯氏は語る。そこで、スマートフォンで気軽に、かつ即時的に悩みについて投稿し、その投稿をみた他のユーザーからの回答などによって、互いに共感を得られる場所にするために、スマートフォンに特化した仕様にしたという。普段からママリ.jpを使っているユーザーからの流入が高く、アプリ内では自身の実体験や悩みを互いにぶつける密なコミュニティが生まれている。

 「メディア事業だけではPVやUU、検索履歴などしか分からないが、アプリ内でのコミュニケーションはまさにユーザーそれぞれのパーソナルな情報だからこそ、その悩みを解決する適切な情報を届けることができる。CGMを通じて、メディアとアプリ内のコミュニティの相乗効果が生まれている」(大湯氏)。


 Connehitoは現在20人の従業員を抱えているが、このうちの15人が女性で、子育て中の女性が中心、なかには妊婦もいるという。その理由は、妊娠や出産によって第一線から離れることになった女性の再雇用を積極的に促進し、かつ当事者性をもった社員をもとにサービスを作り上げていくことで、よりユーザー目線なサービスを開発できると考えているためだ。

 今回の資金調達をきっかけに、メディア事業のクオリティを高めて子育てや妊娠といった情報発信のメディアとしての地位を確立し、アプリの機能やサービスの拡充を図る。マネタイズとして、今後はメディア事業内の広告事業を考えているが、他にもユーザーのニーズに合った商材のマッチングや、アプリ内のユーザーデータをもとにした他の企業との連携など、さまざまなライフイベントを起点とした方法を模索しているという。

 「ママリQでも、子育て以外に保険やお金、引っ越しなどライフイベントに関する質問や投稿も多くなってきた。妊娠や子育ての情報だけでなく、アプリをプラットフォームとして捉え、さまざまなジャンルのコミュニティを作り、複数のジャンルのメディアを運営していくことも可能性として見据えている」(大湯氏)。

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