Appleは、「iTunes」関連の特許訴訟で敗訴し、損害賠償として5億3300万ドルを支払うよう命じられた。
テキサス州の連邦陪審は米国時間2月24日、特許ライセンスを供与するSmartflashが保有する3件の特許をAppleが侵害したとする評決を下した。Bloombergが報じた。問題の特許は、携帯端末のデータストレージおよび決済システムに関連するデジタル著作権管理(DRM)技術などの発明に関するもの。Smartflashは、AppleがiTunes StoreおよびApp Storeで、Smartflashが保有する特許技術を故意に利用しているとして訴えていた。
Smartflashは製品を製造せず、特許を保有しライセンス供与する企業である。このような企業は、自らが保有する特許権を侵害している疑いのある大企業を提訴し、巨額の賠償金などを請求することが多く、特許トロールと呼ばれることもある。
Bloombergによると、Appleは上訴すると表明したという。
Smartflashの主任弁護士を務めるBrad Caldwell氏は、25日に米CNETに送付した声明で、今回の判断を「当然の結果であり、遅すぎたともいえる評価」と述べた。
Smartflashは、現在のApple幹部はこの技術のデモを10年以上前に目にしており、故意に特許を侵害していると主張していると、Bloombergは報じた。
Appleは、さらに高額な賠償金を命じられる可能性もあった。Smartflashは損害賠償として8億5200万ドルを求めていたのに対し、Appleは損害額が450万ドルを上回ることはないはずだと主張していた。
Appleは米CNET宛ての声明で、Smartflashは制度を「利用」しているとした。
「Smartflashは製品を製造せず、従業員も持たない。雇用を創出せず、米国に実態がないにもかかわらず、特許制度を利用して、Appleが発明した技術からロイヤリティを得ようとしている。われわれの従業員らが年月をかけて考案したアイデアで得た金銭をこのような企業にむしり取られることを拒否するため、この争いを上位の裁判所に持ち込むしか選択肢がない」(Apple)
Smartflashの次なる特許侵害訴訟のターゲットは、サムスンだ。Smartflashは類似の特許侵害で、GoogleとAmazonも提訴している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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