オンキヨー、ハイレゾの海外配信をスタート--ハード、ソフト両面での今後の戦略とは?

加納恵 (編集部)2015年02月10日 10時44分
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 オンキヨーは2月9日、ハードウェア、音楽配信ともに展開する同社のハイレゾ戦略について発表会を開催した。e-onkyo musicの海外展開を発表したほか、WOOXとの業務提携による今後の販売方法などについて話した。

 オンキヨーは、オーディオ事業を展開するとともに、2005年8月にハイレゾ音楽配信サービス「e-onkyo music」をスタート。ハード、ソフトともにハイレゾ事業を推進してきた。


会場ではDIGA経由でのハイレゾ再生のデモなどが実施されたほか、オンキヨーのハイレゾ対応ポータブルプレーヤーが参考展示された

 同社によると、現在ホームオーディオの市場規模は全世界で約3兆2000億円。うち日本メーカー全体でシェア5%を取得しており、その中の1%がオンキヨーのシェアだという。一方オーディオのリスニングスタイルは、アナログレコード、CDといったパッケージメディアから圧縮音源を経て、ハイレゾ、ストリーミングといった変化を遂げた。今後はデジタルオーディオプレーヤー、ヘッドホン、Bluetoothスピーカなどが注力商材になり、これこそ、日本メーカーが積極的に拡大すべき市場だと分析する。

  • 新たなオーディオ時代のエコシステム

 中でも「新たなオーディオ時代のエコシステム」の1つとして提案しているのが、PCレスでのハイレゾ再生環境の構築だ。すでにパナソニックのBDレコーダー「DIGA」やQNAPのNASなど、e-onkyo musicから直接ハイレゾ楽曲がダウンロードできる機器を他社と協力して提供。2014年10月にはe-onkyo musicをスマートフォンに最適化するなど、スマートフォン対策も実行済みだ。

  • ホームにおけるハイレゾのリスニングスタイル

 また、海外市場においてはヘッドホン、スピーカに関し、フィリップスのAV機器事業を担当する「WOOX INNOVATIONS」(ウークス)と業務提携し、新たな商品戦略を敷く。新製品を共同開発していくほか、海外はウークス、国内はオンキヨーが販売を担当する。このほか開拓しきれていないとする中国市場については中国最大のSNSを運営する「QQ Music(キューキューミュージック)」と連携し、ストリーミングプレーヤー「Q Player」を共同開発するほか、中国のプロダクション「EE-Media(イーイーメディア)」とコラボレーションしたBluetoothスピーカを開発するなど、積極展開を図る。

  • モバイルにおけるハイレゾのリスニングスタイル

 海外配信サイトの立ち上げを発表したe-onkyo musicは、同日に米、英、独でサービスをスタート。アルバム価格は15~20ドル、1曲3~4ドルで提供する。オンキヨーでは2014年5月に、英国で音楽配信サービスを手がける「7digital」(セブンデジタル)と業務提携を発表しており、今回の海外配信サービスもセブンデジタルとの協業により実現したもの。

 e-onkyo musicは、2015年1月時点で約8万5000曲のハイレゾ楽曲を提供しており、2014年12月の売上は2012年1月の約25倍まで伸長しているとのこと。今後は、上記以外の国でのサービススタートも視野に入れているという。

 同社が次に見据えるのは英国メリディアンの新技術ハイレゾ音源の新フォーマット「MQA」だ。MQAは、独自のエンコーディング手法を用いて音質はそのままに、ハイレゾ音源の容量を大幅に削減できるという技術。オンキヨーでは、MQAに対応したAV機器やソフトを開発し、製品化を検討していく。


左からオンキヨーエンターテイメントテクノロジー取締役の山下慎介氏、オンキヨーエンターテイメントテクノロジー代表取締役社長の宮城謙二氏、パナソニックのアプライアンス社ホームエンターテイメント事業部ビデオビジネスユニットビデオ商品企画グループビデオ商品企画チーム参事神高知子氏
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