Uberの最高経営責任者(CEO)を務めるTravis Kalanick氏が、自律走行車に期待を寄せていることはよく知られている。同氏は以前、この未来技術を称え、いつの日かUberの人間ドライバーに置き換わるかもしれないとまで発言している。したがってUberがこの度、「自律技術」を研究開発するための独自の研究所を開設することは、まったく突飛な動きというわけでもない。
Uberは、乗客がスマートフォンによって、自分の自動車を使用する運転手による配車を予約する、配車サービスである。したがってロボット工学分野への参入は、同社にとってまったく新しいベンチャー事業である。この新しい研究所では自律技術以外に、地図や自動車の安全性にも取り組む予定だという。
この研究所はUber Advanced Technologies Centerと名付けられ、ピッツバーグに開設される予定だ。Uberは、このプロジェクトにおいてカーネギーメロン大学(CMU)と提携し、同校キャンパスと関連施設である米国立ロボット工学センターの両方において、同校の部門、職員、学生と連携する。
Uberの最高プロダクト責任者を務めるJeff Holden氏は声明で、「ピッツバーグのコミュニティーに加わり、CMUの専門家と提携することをうれしく思う。特にロボット工学の分野において、CMUの技術的専門性の幅と深さに並ぶものはない」と述べた。
研究所開設は費用のかかる取り組みのように思われるが、Uberにはそれだけの資金がある。同社はこれまでに、負債金融を含む49億ドルの資金を調達しており、ベンチャーから支援を受けている企業として現在において世界で最も評価額が高く、時価総額は410億ドルを超える。
Googleは、自律走行車に関する取り組みを初めて開始した企業の1社だった。同社はこの5年間、その進捗状況を徐々に明らかにし、2014年12月には初の完成版プロトタイプをついに発表した。Googleによる最初の発表以来、Tesla、Mercedes-Benz、Audiといった他の企業も自律走行車プロジェクトに着手している。Googleは、2020年までに自律自動車を市場に投入する計画だと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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